【京都市】「炭屋旅館」古都の情景と茶の湯の心、“一度は泊まりたい京都の宿”

2016.09.22

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大正創業、古都の中心に佇む純和風の宿

多くの人でにぎわう京都市の中でも、特に華やかなのが四条河原町や三条河原町のエリア。多くの店が並ぶこの界隈の程近く、麩屋町三条にひときわ目を引く数寄屋造りの宿があります。それが今回紹介する「炭屋旅館」です。

創業は大正初期。京都市内に残る「老舗宿御三家」の一つとして、日本国内のみならず海外からの観光客からも「一度は泊まりたい京都の宿」として注目されています。

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日本の侘び寂びを体感できる茶室

本宿の魅力の一つとして「茶室」が挙げられます。本宿はもともと宿ではなく、先々代が茶や謡曲について友人、また同門の人たちと語らう場でした。そのたびに友人たちを泊めていたことから、「それならば」と宿を開いたそうです。そのため、先々代の愛した素晴らしい茶室が今も残ります。

宿内には複数の茶室がありますが、専用茶室として使われているのが「玉兎庵」。毎月7日と17日には茶室で釜を掛け、夕食を終えた宿泊客を招いて抹茶を差し上げています。この習わしは先代から続いているもので、気軽に、気楽に茶の席が楽しめるとして非常に人気です。

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玉兎庵の庭には横幅約180センチの立派な蹲が置かれています。この蹲に使われている御影石は、江戸時代の大阪城修復の際に大名から提出されたものの、使われなかった「残念石」と呼ばれていた石。大阪城に使われることはありませんでしたが、現在は炭屋旅館の名物として、宿泊客を迎えています。また中庭の光悦垣にも注目です。

 

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