聖地・熊野特集Vol.2 熊野三山の歴史

2015.11.04

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熊野信仰の要となった熊野三山

平安時代から、貴族や上皇、庶民など全国の人々から信仰を集めてきた熊野。山深い紀伊半島の南端にあり、幽玄な自然に包まれる神秘的な土地です。この熊野信仰の中心となるのが「熊野三山」。その三社の歴史とご神体をご紹介します。

rd_H25.11月撮影社殿(小) rd_IMG_3867 rd_熊野那智大社御本殿
上から、熊野本宮大社社殿、熊野速玉大社社殿、熊野那智大社本殿

熊野三山の主祭神と神仏習合の歴史

「熊野三山」とは、熊野信仰の拠点となっている熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社の3つの神社のこと。全国に4000社以上ある熊野神社の総本社でもあります。三社は、熊野の神である熊野権現を祀っていますが、主祭神は異なり、神仏習合の影響を受けています。それぞれに主祭神と本地仏が祀られ、熊野本宮大社は、家津御子神(けつみこがみ)と阿弥陀仏。熊野速玉大社は、速玉神(はやたまがみ)と薬師如来。そして熊野那智大社は、牟須美神(むすびのかみ)と千手観音が鎮座しています。こうした本地垂迹説による神仏習合は、十一世紀後半に進んだと言われ、熊野三山の大きな特色として、より多くの人々が深い関心を示すきっかけにもなりました。

 

自然信仰から生まれた熊野三山

一説によれば、熊野三山はそれぞれ自然信仰から発生した社と言われています。熊野速玉大社は、神倉山にある巨岩、ゴトビキ岩を祀ったものが遷座した社と言われていたり、熊野那智大社は有名な那智の滝をご神体としています。熊野本宮大社は、現在大鳥居が建っている旧社地、大斎原(おおゆのはら)に「いちいの巨木に、三体の月が降臨した」という言い伝えがあり、この巨木を神の依代にして誕生したとされています。熊野に生きる人々が山深いこの地の自然に神を見出したのかもしれません。

rd_那智の滝02rd_旧社地大鳥居

 

Text/Makiko Inoue

写真提供/熊野観光協会、熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社

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