「大人の男のとっておきデートスポット」vol.5:福田 豊

なにもないのが美しく楽しく贅沢な 秋田県「角館山荘 侘桜」

2016.12.15

rd850_1

なにもなかった山に古民家を移設した温泉宿

女性を旅行に誘うとき。どんなところかは、いうまでもなく、重要です。「有名な温泉なんだ」とか「海が綺麗でさ」とか。そんな魅力や特徴をアピール=プレゼンテーションして、デートに誘い出すわけですからね。

そういう意味で、今回の宿は最強かも。いちばんの特徴が「なにもないところ」ということなのですから。

というのも「有名な温泉」とか「海が綺麗」とか、それはもちろん素敵ですけど、でもそういうところは「よくある」というか「予想の範囲」というか。特別な驚きがなかったりもしますよね。

ですが「なにもないところなんだよ」といわれたら、ちょっと驚く。「え!? どんなところなんだろう♥」なぁんて、ときめいちゃったり。あなたも、ちょっと気になりませんか?

さて。というのが、秋田県の「角館山荘 侘桜」(わびざくら)という宿です。

rd850_2

侘桜が建つのは、角館の中心からかなり離れた、なにもなかった場所。土地が痩せているため木もあまり育たぬ「ただの山」であったといいます。その山を丸ごとひとつ、約4万2000坪を買い取り敷地としたため、周囲には本当になんにもない。よく「人里離れた」とかいいますけど、これほどなにもないのは珍しい。まさに驚きの特徴です。

そして、そんななにもないところなのに、温泉宿であるのも驚きの特徴。そう、なにもなかったところに温泉を掘ったのですね。

当主に伺ったところ「日本ならばどこでも掘れば温泉が出るんじゃないかと思いまして」という、アバウトというか、ポジティブというか。そんな発想で「1km近く深く掘ったら出ました」とのこと。で、その泉質が柔らかくきめ細かで、湯量も豊富。なのでこの温泉は、この辺り一帯で唯一無二の名湯。しかも、おそらく、未来永劫に。だって山ひとつ全部が敷地のため「近隣」がないですからね。

 

《次ページへ》

関連キーワード

Area