【静岡県 伊豆】湯ヶ島温泉 アルカナ イズ:温泉ビューティ研究家 石井宏子

2017.01.02

rd1700_20170107(1)

新シェフ・糸井佑磨さんのエモーショナルフレンチとは?

中伊豆・湯ヶ島温泉にある温泉オーベルジュ「アルカナ イズ」。最初に訪れたのは、もう9年ほど前。アルカナ イズは伊豆半島のほぼ真ん中にあり、東西の異なる海や、ワイルドな山々の豊かな水と海からのミネラルを受けて育つ野菜や果物が集まってきます。肉や卵もこだわりの造り手さんがいて、わたしに「伊豆は美味しいものがいっぱいある」と刷り込んでくれた宿でもあります。

 そんな、アルカナ イズに新しく糸井佑磨シェフが着任、全く料理を一新したと聞いて、楽しみに出かけました。オーベルジュの宿というのは、当然のことながら‟シェフ“ありき。このシェフのお料理をいただきたいから出かけようと思い立って、今日はどんなお料理に出会えるだろうとワクワクしながら晩餐の席につくわけですから、つまり、宿にとっては「リニューアル・オープン」みたいな出来事なのです。

rd1000_20170107(2)rd1700_20170107(3)タパスで伊豆半島をめぐるショートトリップ

苔玉?!のような緑のボトルを持ち上げると、煙とともにいい香り。スモークの中から登場したのは、ヤリイカとわさびのケバブ。温かくてぷりんぷりん。どうすれば、イカがこんなにぷりんとするんですか?と糸井シェフに聞いたら「伊豆は素材がいいので」と微笑む。なるほど、企業秘密か・・・。

絶対に只者ではないと一口目から思ってしまいました。タパスは全部で5品。このプレゼンテーションがまた、オモシロイ。枝にひっかかっているみたいな、金目鯛のチューブ。極薄の衣がサクッとして、中身のとろんと甘味のある金目鯛の特徴が際立つ。

これは、宿の庭にあった梅の木で、それを伐採しなければならないことになり、糸井シェフが考えてスタッフとみんなで作ったのだそうです。「このレストランは巨木の森が広がる風景なので、その自然と馴染むように器は木や石の自然の素材や、ナチュラルカラーのものにしようと思いました」とシェフ。

テーブルに添えられたカードを開いてみると伊豆半島のどこで獲れた食材かがわかる地図イラストと、糸井シェフが書いた料理のデザイン画、ひとつずつタパスをいただくごとに、伊豆半島のあちこちを小旅行。このスタートは超ワクワクです。

 

次ページ《ターンテーブルが回り料理人たちが描く》