盛岡城の石垣:城郭キュレーター 萩原さちこ

2017.01.16

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東北でトップクラスを誇る石垣の名城

標高約143メートル、比高約23メートルの丘陵を利用して築かれた盛岡城は、東北には珍しい総石垣の城です。城に近づけば、いやがおうにも壮大な石垣が目に入ります。城内は盛岡城跡公園(岩手公園)として整備されていて、四季折々の自然に囲まれてゆったりと歩きながら、圧巻の石垣を堪能できます。

東北地方には、これほどまでに城全体が高い石垣で囲まれている城は数えるほどしかありません。石垣の城は西国で発達し、当時はおもに豊臣秀吉のもとで築造技術を磨いた西国の大名によってつくられていたからです。盛岡城は城地が花崗岩であるため石材の調達ができる、という理由もありますが、築城の背景を紐解けば、やはり西国の大名との関連が見出せます。盛岡城は、秀吉から築城を命令され築かれた、豊臣政権の奥州支配拠点に置かれた城のひとつでした。

 

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