福島県裏磐梯 ホテリ・アアルト:「プレミアム温泉」vol.11 石井宏子

2015.11.11

プライベート沼の畔に湧くここだけの温泉

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木のぬくもりに癒される深めの湯船にたっぷりとかけ流されている自家源泉は、この宿の敷地にある沼の畔に湧いています。今日のゲストのためだけに注がれた贅沢な温泉です。透明なエメラルドグリーンの温泉は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。ふんわりと香る硫黄は血行を促し、コリや疲れがお湯の中にとけていくようです。内湯から続く露天風呂の向こうは、美しい森とエメラルドグリーンの水面をたたえる湧き沼。全て宿の敷地内にあるプライベート空間です。

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五色沼に隣接する2つの湧き沼が敷地内に

魅惑的なエメラルドグリーンの泉は、その透明感にすいこまれそう。宿が所有する22,314.15㎡の敷地には2つの沼があります。ぐるりと沼の畔を歩き紅葉の森へと続く散歩道も全て宿の敷地。つまりゲストだけのプライベートな場所なのです。この宿は、いつでもバトラーが出迎えてくれる別荘を持つ感覚。チェックインしたら、滞在の全てがインクルードなので、パブリックラウンジでスパークリングワインやハーブティをいただきながらバードウオッチングをするもよし。寒い季節ならホットワインなどを片手に沼へぶらりと出かけるもよし。

御用があればいつでも声をかけてください。という“つかず離れず”のスタイルが気に入ってリピートするゲストも多いとか。確かに何も気にせずのんびりできる馴染みの宿があるというのは人生の宝物をみつけたようなものです。自家源泉かけ流しの温泉は滞在中いつでも好きな時に入ることができます。湯上がりには地元会津のプレミアムな乳牛だけを厳選した逸品「べこの乳」の瓶牛乳やコーヒー牛乳なども用意されています。

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居心地のいい空間と暖炉を囲むダイニング

東京芸術大学名誉教授でもある建築家の益子義弘氏が手掛けた改装は、やわらかな感触の杉材の床に漆喰の壁、目線をさえぎらない照明、景色を切り取る窓など、どこにいても心安らぐ優しさに満ちています。建築やインテリアの会社が営んでいるので、実は使用している木材にもこだわりがあります。地元福島産の上質な杉材を使っていますが、木は切った後も生きていて、だからこそ心地よいのですが、建築に使う際の乾燥加工方法が重要。特別な低温乾燥をほどこし、木の生きる力にできるだけ負担をかけないようにしているのです。そこにいて安らぎを感じる空間づくりというのは奥深いと実感できることでしょう。

部屋ごとに間取りや雰囲気が異なります。離れの101号室はプライベート沼を眺める和の空間とベッドルーム、専用の温泉があります。304号室は天井が高くすっきりとしたワンルームスタイルです。

食事は大きな暖炉を囲むダイニングで。会津よりのお福分けと題されたコースはフレンチベースですがお箸でいただけるスタイル。黒毛和牛サーロインのグリエに添えられているのは会津味噌のヴィネグレット、肉の甘みが引きたちます。会津や喜多方の酒蔵のお酒やワインも揃っています。

 

裏磐梯 ホテリ・アアルト
http://www.hotelliaalto.com/

 

取材・文 石井宏子

写真・鈴木さや香

映像・大峰耕太
Music by TOMOHIDE HARADA

 

【石井宏子の〈プレミアム温泉〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/hiroko-ishii/

【石井宏子の〈ここにしかない日本〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/hiroko-ishii_reports/

 

石井PP3《プロフィール》

石井宏子 

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト

温泉の美容力を研究する日本でただひとりの温泉ビューティ研究家。生涯旅人の人生をスタートして年200日ほど日本・世界を旅する。雑誌やサイトなど多数の 連載コラムを執筆、テレビ・ラジオにも出演。温泉地の自然環境にも着目し、ドイツにて「気候療法士」資格を取得。温泉、水、自然環境、食事など旅を通じて、心も体もきれいになる新しい旅“ビューティツーリズム”を提唱。外資系化粧品会社、海外ブランドのマーケティング・広報の経験を生かし、温泉地のブランディングや企画もサポート。プレミアムジャパン“PREMIUM JAPAN”のトラベル・キュレーターに着任。日本温泉気候物理医学会会員、日本温泉科学会会 員、日本旅のペンクラブ会員、公式サイトhttp://www.onsenbeauty.com