諏訪湖畔にたたずむレトロな洋館は天然温泉だった!? シルクエンペラーの遺した厚生施設「片倉館」

2017.05.16

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■欧米の福祉施設がヒント、創業50周年の記念事業

諏訪湖畔の湖岸通りに面した、ひときわ目立つ洋風の建物をご覧になったことはあるでしょうか? この施設の名称は「片倉館」。戦後の財閥解体まで存在した片倉財閥の代表者にして、“シルクエンペラー”と呼ばれた二代片倉兼太郎氏によって、昭和3年に竣工された温泉施設です。

片倉館が誕生したきっかけは、兼太郎氏の欧米視察です。当時の先進諸国では、福利厚生が充実していたことに氏が感銘を受け、帰国後に厚生施設を建設しようと決意しました。こうして、創立50周年の記念事業として、創業の地である諏訪に片倉館が建てられたのです。

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■外観の期待を裏切らないオシャレな内装! 「片倉館」自慢の「千人風呂」

片倉館の大きな魅力の1つが、大正ロマンあふれる外観です。会館棟と浴場棟の2つがあり、内部には大浴場や休憩室、食堂などが設置されています。浴場と会館、そして渡り廊下の3つが、2011年に国の重要文化財に指定されました。

歴史的にも貴重なこの会館の内部を「ぜひ見たい」という要望に応え、片倉館では現在、会館棟の内部をガイド付きで見学できるようになっています。見学時間は13:30~と15:30~の1日2回で、1回につき約45分。料金は大人500円、子供300円で、前日の18:00までの予約が必須となっています。興味のある方は、事前に電話で問い合わせてみてください。

大浴場は、別名「千人風呂」と呼ばれる天然温泉です。大理石造りの巨大な浴槽は、100人が一度に入れるほどの広さを誇っています。内装には彫刻やステンドグラスなどがあり、洋風の装飾をながめながら、温泉を堪能できるのです。

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■建築時の理念が守られたリーズナブルな料金設定、諏訪湖観光の定番に

片倉館は、高級感あふれる見た目に反して、非常にリーズナブルな料金で利用できます。大浴場は、大人が650円、子供が450円と、一般的な温泉の入湯料と変わりません。「地域住民のための厚生施設」という、兼太郎氏の理念がいまでも守られているのでしょうね。

また、歳事や会合に利用できる貸し広間も数室あり、1日当たり12,000円~80,000円で利用できます。大広間の広さはなんと、204畳ほど! 40人くらいで借りれば、1人あたり2,000円とカラオケに行くくらいの料金で利用できてしまうのです。

少人数、家族向けには貸し切り個室もあり、こちらは入浴料込みで1日あたり1,200円です。ゆっくり温泉につかったあとは、個室でのんびりという贅沢な時間が過ごせそうですね。

諏訪湖という、長野を代表する観光スポットに建てられた片倉館。毎年、8月15日に開催される諏訪湖の花火大会、9月の第1土曜日に開催される新作花火大会では、美しい花火に照らし出される幻想的な姿を目にすることができます。もちろん、夏場だけではなく、紅葉に包まれる片倉館や冬の雪景色に染まる片倉館など、瀟洒な洋館と四季の組み合わせも感動するくらい美しいですよ! 近くに住む人はもちろん、諏訪湖を観光した際は、ぜひこの片倉館を訪れてみてくださいね。

■お問い合わせ
片倉館
住所:長野県諏訪市湖岸通り4-1-9
TEL:0266-52-0604
入浴料:大人650円、子供450円
休館日:第2・第4火曜
http://www.katakurakan.or.jp/

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