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雪舟・幻の作品「倣夏珪山水図」再発見!東京初の一般公開へ。

2018.03.27

★倣夏珪山水図雪舟(トリミング済)
倣夏珪山水図 雪舟等楊筆 室町時代・15世紀 山口県立美術館寄託 
[展示期間:5月8日~5月27日]

室町時代の禅僧であり、日本独自の水墨画を確立した、雪舟。現存する作品のうち6点が国宝に指定されるなど、日本美術史の巨匠として名高い彼の幻の作品が昨年2017年に、84年ぶりに再発見され、話題を呼びました。その「倣夏珪山水図(ほうかけいさんすいず)」は、藍や緑などで彩色を施し、手前に大きな岩、遠くには山が描かれ、軸装された約30cm四方のうちわ形の作品。墨の線で区切られた画面の、内側には「雪舟」、外側には「夏珪(かけい)」と、二人の画家の名が書かれており、南宋(12~13世紀)の著名な画家・夏珪の様式を模していることがわかります。

今回、2018年4月13日(金)から5月27日(日)まで、東京国立博物館 平成館で開催される特別展「名作誕生—つながる日本美術」にて、この「倣夏珪山水図」が公開されることになりました。東京での一般公開は、これが初めてとなります(展示期間は5月8日~5月27日)。

雪舟は中国の名画家に倣っていくつかのうちわ形倣古図を描いており、今回発見されたものはそのシリーズの1点。昭和8年に西日本鉄道の前身である九州電気軌道の社長をつとめた松本松蔵氏の旧蔵品として競売に出された以降、行方がわからなくなっていたそうです。しかし昨年再発見されて話題となり、山口県立美術館の「雪舟発見!展」で展示されました。『國華』編輯委員で学習院大学教授の島尾新さんは、「夏珪に倣うといっても、そっくりではありません。『古に倣い』ながら『新意を出す』、雪舟風のアレンジで、オリジナリティを獲得しています。この絵のようなプロセスを経て、「山水長巻」(毛利博物館蔵)や「秋冬山水図」(東京国立博物館)のような、夏珪風の代表作が生まれました」と解説しています。

特別展「名作誕生—つながる日本美術」は、名作や巨匠などをテーマに、日本美術史上の名作たちを集めて展示。名作がどのようなつながりで誕生したのか。また巨匠たちが何と、また誰と、どのようにつながって名作を生んだのかを解き明かす企画展です。雪舟は、「倣夏珪山水図」「四季花鳥図屏風」をはじめ9件の作品が、【雪舟と中国】のつながりをテーマに、南宋時代の夏珪や玉㵎(ぎょくかん)などの作品と共に紹介されます。(※会期中、展示替えあり。)


左隻

右隻
重要文化財 四季花鳥図屏風 雪舟等楊筆 室町時代・15世紀 京都国立博物館蔵 
[展示期間:4月13 日〜5月6日]

日本美術史の中では別格の扱いを受け、多くの模本が存在する雪舟。しかし、彼の本当のパワーは、真筆に触れてこそ。今企画はアートファンならずとも足を運ぶ価値の高い展示といえるでしょう。

 

創刊記念『國華』130周年・朝日新聞140周年 
特別展「名作誕生—つながる日本美術」
場所:東京国立博物館 平成館(上野公園)
   東京都台東区上野公園13-9
問い合せ先:03-5777-8600(ハローダイヤル)
会期:2018年4月13日(金)〜5月27日(日) ※会期中、展示替えあり。
9:30〜17:00(金土は〜21:00、日祝は〜18:00 入館は閉館の30分前まで)
月曜休館 ※4月30 日(月・休)は開館
http://meisaku2018.jp/
※会期中、展示替えがあります。