日本語 | English | 简体中文 | 繁體中文

今春、ボストン美術館所蔵・鈴木春信の浮世絵が来阪

2018.04.24

鈴木春信 「見立三夕 定家 寂蓮 西行」 宝暦(1751-64)末期 大判紅摺絵 ボストン美術館蔵                                                                         William Sturgis Bigelow Collection, 11.19703


世界で1点しか確認されていない、春信初期の作品。多色摺の錦絵が生まれる以前の時代に描かれた、紅色と緑程度と色数が少ない紅摺絵(べにずりえ)

昨年から全国を巡回中の「ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信」が、2018年4月24日(火)から6月24日(日)まで、大阪・あべのハルカス美術館で開催されます。

鈴木春信は、江戸時代中期に活躍した浮世絵師。本来、浮世絵には木版画も肉筆画も含まれますが、一般的には多色摺の木版画をイメージする方も多いでしょう。春信は、この多色摺の木版画である「錦絵」の草分けなのです。春信は主に美人画を描き、人気を博しました。

アメリカ・ボストン美術館には603点もの春信作品が所蔵されており、今展ではその中から約150点が公開されます。現存する春信作品のうち、実は8割以上が海外にあるため、日本で展覧会を開くのは至難とのこと。また、1図あたりの残存数が非常に少なく、今回公開される作品の中には、世界でたった1枚または2枚しか確認されていないものもあるそうです。

2.《鈴木春信 「浮世美人寄花 笠森の婦人 卯花」 明和6年(1769)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵 William Sturgis Bigelow Collection, 11.19515》

鈴木春信「浮世美人寄花 笠森の婦人 卯花」明和6年(1769)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵 William Sturgis Bigelow Collection, 11.19515

春信は、実在した江戸で評判の美人を描いたことでもよく知られています。今展では、谷中笠森稲荷の水茶屋「鍵屋」の娘お仙が主題の「浮世美人寄花 笠森の婦人 卯花」が公開されます。また、江戸の町を背景に描かれた恋人たちの逢瀬や遊ぶ子どもたちの浮世絵も多数残しており、今回の展覧会で観ることができます。

 

3.《鈴木春信 「風俗四季歌仙 神楽月」 明和5年(1768)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵 William Sturgis Bigelow Collection, 11.19499》

鈴木春信「風俗四季歌仙 神楽月」明和5年(1768)頃 中判錦絵 ボストン美術館蔵  William Sturgis Bigelow Collection, 11.19499 All Photographs Ⓒ Museum of Fine Arts, Boston

 

柔らかで華奢、そして優美な表現で、ファンの多い鈴木春信。この時代の錦絵は植物由来の絵の具が多く、中でも紅による赤、紅と露草(青花)の混色による紫は光によって退色します。ボストン美術館所蔵の浮世絵版画は長く展示されることがなかったため、良好な保存状態のものが多いのだそう。今回の日本での展示以後は、5年間、ボストン美術館内でさえ、展示しないことが取り決められています。

次はいつ、再会できるわからない、春信の浮世絵をじっくり楽しめる貴重なチャンスを、どうぞお見逃しなく。

 

 

◆ボストン美術館浮世絵名品展 鈴木春信
会期:2018年4月24日(火)〜6月24日(日)
会場;大阪・あべのハルカス美術館
場所:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16F
時間:10:00〜20:00(月・土・日・祝〜18:00)※入館は閉館30分前まで
休館日:5月7日、14日、21日、28日の各月曜日
料金:1,300円(当日・一般)
お問い合わせ:06-4399-9050(代表)
http://harunobu.exhn.jp