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花の名所は江戸のテーマパーク!?「江戸の園芸熱-浮世絵に見る庶民の草花愛-」

2019.02.10


百種接分菊 歌川国芳 個人蔵 前期(1/31~2/17)展示 ※後期にも別に所蔵される同じ作品を展示予定

江戸時代、庶民の娯楽と言えば芝居や見世物小屋の見物、闘鶏や闘犬などのギャンブルが有名ですが、花見や植木鉢での園芸が人気だったことをご存知でしょうか。実は、江戸時代の東京は、現在よりもたくさんの花の名所が各所に点在し、花の盛りには多くの人々が見物に押し寄せて賑わっていたよう。その様子が浮世絵の題材にもなっています。

そんな、江戸の人々の草花への熱狂ぶりを描いた浮世絵を集め、当時の庶民のガーデニング愛を浮き彫りにする展覧会が開催中です。


夏の夕くれ 歌川国芳 個人蔵 後期(2/19〜3/10)展示

東京・墨田区のたばこと塩の博物館で、3月10日(日)まで開催中の「江戸の園芸熱-浮世絵に見る庶民の草花愛―」は、約200点の浮世絵を通して江戸庶民の生活と草花との関係を知る展覧会です。

展示は「花見から鉢植へ(プロローグ)」、「身の回りの園芸」、「見に行く花々」、「役者と園芸」という4つのコーナーで構成し、花見に出かけたり、身近に草花を飾って楽しむ江戸の人々の暮らしぶりを垣間見ることができます。


梅幸住居雪の景 歌川国貞(三代歌川豊国) 個人蔵 前期(1/31~2/17)展示

江戸時代は、寛永寺や墨堤の桜、亀戸の梅屋敷、向島の椿や牡丹など、江戸の町のいたるところで季節ごとに花が咲き乱れる名所が出現。現代でいうところの、テーマパークのように人々を魅了しました。18世紀半ばに植木鉢が普及した後は、縁日や盛り場で鉢植えの植物が売られ、庶民の間に草花を手元に置いて楽しむ娯楽が広がります。花の交配や接ぎ木など園芸の技術革新が進み、人気の歌舞伎役者たちも自宅の庭で温室を設えて盆栽や鉢植の花を育てるなど、園芸への熱がヒートアップしていったのです。

浮世絵に描かれた草木とそれに見入る人々、というユニークな視点から、江戸時代の庶民の暮らしを読み取っていく本展覧会。現代の私たちが抱いていたイメージとは、ちょっと異なった江戸の町の様子を知ることができる興味深い内容となっています。

 

◆江戸の園芸熱-浮世絵に見る庶民の草花愛-
会期:前期:2019年1月31日(木)~2月17日(日)、後期:2月19日(火)~3月10日(日) 
    休館日:月曜日 ※ただし、2/11は開館、翌2/12(火)が休館
会場:たばこと塩の博物館 2階特別展示室
    東京都墨田区横川 1-16-3
開館時間:10時~18時 ※入館は17時30分まで
公式サイト:https://www.jti.co.jp/Culture/museum/index.html