高野山金剛峯寺奉納に先駆け公開。そごう美術館「千住 博展」

2019.03.29


高野山金剛峯寺襖絵 《瀧図》(部分)2018年 高野山金剛峯寺蔵

空海の手によって高野山へ密教の道場が開かれ“金剛峯寺”と名付けられてから、2015年で1200年の節目を迎えました。それを記念して、白襖だった大主殿の「茶の間」と「囲炉裏の間」へ、新たに襖絵と床の間の障壁画が奉納されることとなり、描き手として選ばれたのは世界で高く評価されている日本画家・千住博氏。

横浜・そごう美術館で2019年4月14日(日)まで開催されている「千住 博展」は、高野山金剛峯寺の開創1200年を記念して奉納される襖絵と障壁画を公開し、同時に千住氏の40年に渡る画業を振り返る展覧会でもあります。

今回「茶の間」と「囲炉裏の間」に奉納されるのは、千住氏の手による「瀧図」と「断崖図」。

千住氏にとってはライフワークとも言えるウォーターフォールと切り立った断崖を描いた襖絵は、水墨画を思わせる濃淡のコントラストと流れる水の迫力、岩肌を描く精緻な筆が際立った渾身の作となっています。これらの奉納作品44面と合わせて、千住氏の初期の作品、2015年にヴェネツィア・ビエンナーレで特別展示された「龍神1・2」などの主要作品も展示されています。


高野山金剛峯寺襖絵 《断崖図》(部分)2018年 高野山金剛峯寺蔵

流れる水を筆で表現するのではなく、実際に画面の上から下へと絵の具を流すことで表現する手法は、水の重力や温度までを含めて自然そのままの姿を表現したいという一念から生まれたもの。ヴェネツィア・ビエンナーレで東洋人として初めて名誉賞を受賞し、当代を代表する描き手となった千住氏の集大成ともいえる表現です。そんな千住氏の作品は、千年以上の時を超えて厚い信仰を集め続ける、高野山金剛峯寺の大主殿へ飾られる襖絵として、最もふさわしいものと言えるでしょう。

奉納を前に間近で作品を鑑賞できる貴重な展覧会。この機会に足を運んではいかが。

 

◆高野山金剛峯寺 襖絵完成記念「千住 博展」
会期:2019年4月14日(日)まで(休館日:そごう横浜店の休日)
場所:そごう美術館
神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階
開催時間:10:00〜20:00 ※入館は閉館の30分前まで
公式HP:https://www.sogo-seibu.jp/common/museum/archives/19/senju_hiroshi/