放送中の大河ドラマ「光る君へ」でも話題の日本最古の長編小説『源⽒物語』。ドラマをきっかけに、その世界に興味を持ったら、「嵯峨嵐山文華館」で開催中の企画展「よきかな源氏物語」へ足を運んでみては。
山本素軒《源氏物語図屏風》左隻/福田美術館蔵 通期
「嵯峨嵐山文華館」の周辺には、主人公・光源⽒の側室だった明⽯の⽅と、⼆⼈の間に⽣まれた明⽯の姫君が居住したとされ、徒歩圏内には、源⽒のモデルになったとされる源融(みなもとのとおる)の山荘跡「清凉寺」や、光源⽒がお忍びで六条御息所を訪ねた「野宮神社」などが存在し、物語とゆかりが深い地だ。
狩野山楽《源氏物語図押絵貼屏風》左隻/福田美術館蔵 後期
藤原定家《小倉色紙 朝ほらけ》/福田美術館蔵 後期
第1章では、紫式部の⼈物を肖像画などで紹介するほか、現在まで読み継がれる物語の基本形を作った藤原定家についても触れる。物語の各場⾯が描かれた狩野山楽晩年の秀作、《源⽒物語押絵貼屏風》も見どころだ。
山本素軒《源⽒物語図屏風》右隻部分/福田美術館蔵 通期
続く第2章では、『源⽒物語』の場⾯切り取って題材にしたさまざまな⽇本画を各場⾯の解説とともに紹介。明⽯の⽅と、その間に⽣まれた姫君に会いにきた様子を描いた江戸中期の狩野派の画家・山本素軒の《源氏物語図屏風》や、象徴となる背景や持ち物・小道具などのみでその作品や演目を連想させるものを描く「留守模様」と呼ばれる手法が使われた玉圓永信の《源氏五十四帖図》などが展示される。
長谷川宗圜《百人一首手鑑 紫式部》/嵯峨嵐山文華館蔵 前期
千年の時を超え、今もなお愛され続ける『源⽒物語』を題材にした⽇本画を、各場⾯の解説や、個性あふれる登場⼈物たちの⼈物相関図とともに紹介する企画展。その世界観に触れることで、作品への理解がより一層深まるはずだ。
◆「よきかな源氏物語」
【会期】開催中~2024年4月7日(日)
前期:開催中~3月4日(月)
後期:3月6日(水)~4月7日(日)
【休館日】2月18日(日)、3月5日(火)
※2月17日は15:00閉館
【会場】嵯峨嵐山文華館(京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11)
【開館時間】10:00~17:00(最終入館 16:30)
【料金】一般・大学生 1000円、高校生 600円、小・中学生 400円
※障がい者と介添人1名まで各600円
※幼児無料
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