日光金谷ホテル クラシックホテル
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日本のプレミアムなホテル

2023.9.21

日光金谷ホテル、クラシックホテルで過ごす優雅な時間












2023年、日光金谷ホテルは創業150周年を迎えた。現存する日本最古のリゾートホテルであり、日光が世界的に知られるきっかけにもなったとも言われる、登録有形文化財である。

今回は、150周年を迎えてリニューアルした別館ROYAL HOUSEをご紹介しながら、改めて日光金谷ホテルの足跡と魅力を紹介する。









別館の玄関。 別館の玄関。

本館とは趣が違う別館 ROYAL HOUSEの玄関。







外国人のための宿泊施設としてスタートした、現存する日本最古のリゾートホテル

 

日本に西洋文化が急速に浸透し始めた明治の初期。金谷ホテルは、日光に住むひとりの青年が外国人のために開いた宿泊施設がそのはじまりだ。
明治初期「ヘボン式ローマ字」で知られるアメリカ人宣教医のJ.C.ヘボン博士が日光を訪れ、宿がなくて困り果てていることを知って自宅を提供したのが東照宮の雅楽師・金谷善一郎、その人であった。ヘボン博士はその空間ともてなしに感動し、外国人向けの宿の開業を善一郎に勧め、1873年(明治6年)、善一郎は「金谷カッテージ・イン」をオープンさせた。






大正10年 大正10年

大正10年頃の日光金谷ホテル。






イギリスの女性紀行作家のイザベラ・バードも明治11年にここを訪れている。1880年に出版した「Unbeaten Tracks in Japan(日本奥地紀行)」では日光の魅力と共に、金谷カテッージ・インを絶賛している。当時、外国人のもてなし方がわからなかった時代、金谷一家の心からのおもてなしが、日本の日光という地を世界へ紹介するきっかけとなったとも言える。
そして1893年(明治26 )年、現在の本格的な西洋式ホテル「金谷ホテル」がスタートした。

 

時の経過が生み出した品格とサービスに酔いしれる

 

大谷川に架かる朱塗りの神橋(しんきょう)近くにある急な坂道を上がると、目の前に白亜の建物、日光金谷ホテルが見えてくる。正面に見える本館と今回リニューアルをした右手の別館 ROYAL HOUSE、さらに新館、第二新館がある。





左手が本館、右手が別館。 左手が本館、右手が別館。

左手が本館、右手が別館 ROYAL HOUSE。その佇まいに心奪われる。






正面玄関の回転扉から本館へ足を踏み入れると、真っ赤な絨毯と共に神社仏閣を思わせるような建築と彫刻、また歴史ある調度品の数々に目を奪われる。

ここは創業者が日光東照宮と縁が深いこともあり、有名な「眠り猫」や、日本にはまだ象がいなかった時代に彫られた「想像の象」を模したもの、2階の小食堂(明治時代のメインダイニング)には見事な「花鳥風月の格天井」など、館内には日光東照宮をイメージさせる作品が数多くある。

ロビー横の壁には歴代の宿泊者の宿帳の写真が飾られており、ヘレン・ケラー、アルベルト・アインシュタイン、アメリカの元大統領ドワイト・アイゼンハワー、湯川秀樹、吉田茂など錚々たる面々のサインが並ぶ。ホテル内を少し散策するだけで、その歴史や多くの人々がここで過ごした時間や想いが一気に押し寄せてくる。






中央がフロント。 中央がフロント。

中央がフロント。真っ赤な絨毯が印象的。




2階小食堂の「花鳥風月の格天井」。 2階小食堂の「花鳥風月の格天井」。

2階小食堂の「花鳥風月の格天井」。




2階のメインダイニングルームのマントルピース上部にある「迦陵嚬伽(かりょうびんが)」。 2階のメインダイニングルームのマントルピース上部にある「迦陵嚬伽(かりょうびんが)」。

2階のメインダイニングルームのマントルピース上部にある「迦陵嚬伽(かりょうびんが)」。





150年という歴史を生き抜いてきた日光金谷ホテルだが、実は度重なる増築が行われている。特に興味深いのが、創業当時は2階建てだった建物を現在の3階建にした、その建築方法だ。なんと上へ増築したのではなく、地下を掘って下へ増築したという。なぜそうしたのかは諸説あるようだが、大工事であったことは容易に想像ができる。その話を聞いて、1階と2階の構造をよく見てみると、確かに建築資材が異なっていることがわかる。また2階にあるメインダイニングルームには丸型と四角型の柱が存在するのだが、丸型の柱のスペースは明治時代に、四角型の柱部分は昭和になってから増築された部分なのだと言う。大切に守られながら、時代の趨勢(すうせい)を生き抜いた、まさにここはミュージアムである。




フロント奥にあるソファスペース。毎日開催される巧みな話術のホテルツアーはぜひ参加して欲しい フロント奥にあるソファスペース。毎日開催される巧みな話術のホテルツアーはぜひ参加して欲しい

フロント奥にあるロビー。宿泊者向けに毎日開催される巧みな話術のホテルツアーはぜひ参加して欲しい





150周年記念イヤーがスタートし、新たな歴史が刻まれる

 

日光金谷ホテルといえば、西洋の食文化を日本に広めた立役者でもある。金谷ホテルならではの伝統的なメニューを、この歴史的空間で楽しみたいと願う多くの観光客でいつも賑わっている。
現在は150周年を記念し、大正3年に実際に提供していたメニューを元に「日光金谷ホテル150周年記念ディナー」を展開中だ。自家製キャビアのオードブルや、明治29年当時から提供されているコンソメロワイヤル、バター、醤油、砂糖を使ったソースで紅鱒をソテーした魚料理など、どれも歴代の料理長から受け継がれてきた伝統的な料理で構成されている。





2階のメインダイニングルーム。 2階のメインダイニングルーム。

真っ白なテーブルクロスに目が止まる、2階のメインダイニングルーム。他にも百年ライスカレーや大正コロッケットなど、ぜひ食したい料理は数多い。





150周年記念コース。 150周年記念コース。

日光金谷ホテル150周年記念ディナー。




150周年記念イヤーでもっとも大きなトピックとなっているのが別館のリニューアルだ。現代の旅のニーズに合うようにリニューアルされたと言えるだろう。3階建ての建物には、これまではなかったエレベーターを設置。一部の客室は拡張し、多様なゲストが快適に過ごせるよう配慮された空間となった。




庭園側から見る別館。 庭園側から見る別館。

庭園側から別館 ROYAL HOUSEを見る。スイートルーム2室、コーナーツインルームが1室、デラックスルームが19室。




昭和天皇もお泊まりになった3階角部屋。 昭和天皇もお泊まりになった3階角部屋。

昭和天皇もお泊まりになった3階角部屋。




別館のパウダールーム 別館のパウダールーム

クラシックとモダンが融合する別館 ROYAL HOUSEスイートルームのパウダールーム。







さらに水回りや新たにデザインした壁紙を取り入れるなどなど、一新。と同時に、かつて愛用されてきた照明やドアはそのままに、レトロとモダンが見事に融合した「別館ROYAL HOUSE」へと生まれ変わった。

部屋によっては日光の豊かな緑や大谷川、また風格ある本館や手の行き届いた庭園が眺められるなど気持ちの良い風景が楽しめる。この空間に身を置くと、長きに渡り多くの人々に愛されてきた理由がわかる気がする。歴史に育まれた最高のサービスと時間を体験するために、訪れてほしいホテルの一つである。

 

画像提供:金谷ホテル株式会社

 

 





日光金谷ホテル
栃木県日光市上鉢石町1300



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