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第15回:ディープ・ジャパン・トリップ「金沢へのアクセシブル美食トリップ」

2018.07.07
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金沢を代表する観光地の一つ「ひがし茶屋街」。美しい出格子と石畳が続く古い街並みは国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

 

今年は、金沢への出張が続いています!

統工芸の開発事業を請け負っているため、職人さんたちとの打ち合わせのため、度々足を運んでいますが、金沢に向かう新幹線の中から――お腹の気持ちは、もう「お寿司の準備OK!」。伝統工芸の開発費業に取り組み始めて早、8年となりますが、そのチャンスを与えてくれた町が、金沢。2010年秋に訪れて以来、何度、訪ねてきたことか――そして、金沢出張での習慣となっているのが、まずは回転寿司訪問であります。

出張での楽しみの一つは、誰もが美食だと思いますが、そうそう、高級グルメどころを訪ねる機会ばかりではなく、むしろ、価格的にはアクセシブルだけれど「とにかく美味しい!」というスポット、ここでしか食べられないB級グルメに巡り会うと、それはそれは幸せな気持ちになるもの。

沢の回転寿司で、私がいつも狙うのは、ノドグロ、白海老、ホタルイカ。もちろん、季節ごとにいただける旬の魚は異なるわけですが――まあ、なんとかの一つ覚えみたいに、必ずこのあたりの魚介はチェックしたくなるわけです。

ところで地方都市を訪ねると、必ず話題になるのは、移住問題。都会から田舎へ――仕事や家族の理由で移住する若い世代は、増えつつあると聞いています。例えばパン屋さんやカフェを開業したいと思ったとしたら、都会で起業するより田舎で起業した方が、はるかに負担は少ないし、子育てをするなら、自然の中にいる方が良いに決まっている――そんなシンプルな理由から、移住を決意する若者たち。一方で、仕事に一区切りをつけたシニア世代の移住も注目されるが、私が是非この金沢で、お勧めしたいのは、 IターンでもUターンでもなく、Sターン。Sとは、SUSHIのS! そう、年中、たらふく、美味しいお寿司を食べるための移住——どうですか、魅力的ではないですか?

(写真左)「もりもり寿司」にて  (写真右)のどぐろ寿司、「すし食いねえ!」にて

沢の回転寿司で、度々訪ねるのは、「もりもり寿司」とか、「すし食いねえ!」。もちろん、正統派のカウンター寿司を訪ねたいわけですが、あえて回転寿司にて、十分に美味しい!満足できる!お得感あり!の寿司を楽しむのが、金沢ならではの味わい。

 

そして、ここに二つ、金沢のB級グルメをご紹介します。

ずは、「第7ギョーザの店」。油でしっかりあげたホワイト餃子、蒸し餃子、バンバンジーサラダ、豚汁など、月に2回は家族と訪れるという熱心なジモティの案内により、堪能。中でも、ホワイト餃子は、モチモチの餃子の皮が歯ごたえと香ばしさをもたらし、まさに癖になる味。女子にはちょっと、ボリューム食ですが、たまにはいいよね?

(写真左)もちもち、パリパリのホワイト餃子  (写真中央)蒸し餃子も美味!  休日には並びます!

う一つ、通称「チャンカレ」(店名「カレーのチャンピオン」の略称)。金沢カレーの元祖と言われる「カレーのチャンピオン」にていただける名物カレー。カレーにとんかつに、たっぷりのキャベツの千切り――それは、それは、完結したエネルギーチャージ飯。実際、店には、体力労働の男子がたくさんランチされていますが、そんな男子と並んでカウンターでチャンカレをいただく女子ランチは、なかなかにエキサイティング!

(写真右)離陸前の定番メニュー、甘エビ丼@小松空港

 後に、金沢を後にする折に、小松空港でいつもいただくのが、甘エビ丼です。お腹が空いていなくても、必ず頼んでしまうお決まりメニュー。アートも伝統工芸も一流どころに出合えますが、B級グルメから日本海の恵みまで食文化も奥深い。金沢への旅——次回は、ちょっとディープに味わってみてください。

 

<プロフィール>

生駒芳子(いこま よしこ) 

VOGUE、ELLEを経て、マリ・クレール日本版の編集長を務める。2008年に独立し、ファッションからアート、デザイン、伝統工芸、エシカル、クール・ジャパン、社会貢献、女性のエンパワメントまで、幅広く執筆・編集・企画・プロデュースを手がける。2010年より、日本の伝統工芸を世界発進するプロジェクト「工芸ルネッサンスWAO」の総合プロデューサーを務め、パリ、ニューヨーク、東京で、ファッションやデザイン、アートを切り口としたキュレーションで伝統工芸世界を紹介。2017年、伝統工芸をベースに置いたラグジュアリーでクリエイティブなオリジナルブランド「HIRUME」を立ち上げ、2018年より本格発信をスタート。