ユネスコ無形文化遺産である5つの日本の伝統芸能「歌舞伎」「文楽」「能楽」「雅楽」「組踊」を各構成に分け、日本の美と技に迫る展覧会、特別展「体感!日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」が東京国立博物館で開催される。いよいよ迫る東京オリンピック・パラリンピック開催を契機に企画された本展は、これまで伝統芸能に馴染みがなかった人でも、楽しむことができるプログラムを提供している。


雅楽「還城楽 左舞」
5つの芸能ごとに構成される本展は、実際に公演で使用された衣装・装束・楽器・小道具等の展示の他、プロの実演家によりデモンストレーションの舞台が定期的に行われる。各芸能舞台の再現、職人によるトークやワークショップから、その臨場感を見て、聞いて、触れて、伝統芸能の魅力が伝わるように工夫されているのがみどころ。数百年、数千年以上の歴史ある芸能文化を、どのように体感できるかに注目したい。


左:文楽「本朝廿四孝」奥庭狐火の段 八重垣姫
右:文楽人形のかしら(文七) 国立文楽劇場蔵
400年にもわたり芝居、衣装、踊り、音楽など多彩な魅力で人々を惹きつける歌舞伎の展示室では、四季折々の自然の景物をあしらった本物の衣装や、大正から昭和にかけて活躍した名優・市村羽左衛門の押隈を間近に見ることができる。また、小道具や黒御簾音楽の楽器に実際に触れたり、歌舞伎役者になりきれるインタラクティブな展示はかつてない試みだ。


左:歌舞伎「義経千本桜」静御前の衣裳 松竹衣裳株式会社蔵
右:歌舞伎「義経千本桜」道行初音旅 静御前と佐藤忠信


組踊「銘苅子」天女
日本の5つの伝統芸能を色々な角度から紹介している本展。海外からも評価されている日本の美と技を改めて見つめるには絶好の機会である。今年の夏に向けてさらに増える訪日外国人を迎える前に、日本の誇れる文化芸能を体感しておきたい。
◆ユネスコ無形文化遺産 特別展
「体感!日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」
2020年3月10日(火)〜5月24日(日)
※開催中止となりました。詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。
展覧会公式サイト:http://clk.nxlk.jp/OpoEK4IE
東京国立博物館 表慶館
9時30分〜17時
※金曜・土曜日は午後9時まで開館 ※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日 ※ただし、3月30日(月)、5月4日(月・祝)は開館
問い合わせ
03-5777-8600(ハローダイヤル)
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