東京・丸の内の三菱一号館美術館にて2020年7月8日から開催される「三菱の至宝展」では、三菱創業者の岩崎彌太郎から4代目の岩崎小彌太に至る文化財蒐集への情熱と歴史の紹介とともに、貴重なコレクション100点余りが展示される。
“稲葉天目”として知られる曜変天目や、俵屋宗達の源氏物語関屋澪標図屏風など、静嘉堂と東洋文庫が収蔵する国宝12点と重要文化財31点が公開されることは、実に貴重な機会となる。


世田谷区岡本にある静嘉堂文庫美術館では、三菱第2代社長の岩崎彌之助とその息子、小彌太の父子二代が集めた古典籍や東洋古美術品が収蔵されている。
初代社長の岩崎彌太郎が三菱財閥の前身となる九十九商会を引き継いでから、今年で150年を数える。海運業や金融など多角的な事業で成功をおさめた岩崎家の当主たちは、近代化の中で漢籍や和書、陶磁器など東洋固有の文化財を守ることの重要性を認識していた。初代岩崎彌太郎が所有していた蔵書も収蔵する東洋文庫は、3代目久彌が設立。2代目岩崎彌之助と4代目小彌太の父子が作り上げた静嘉堂には、国宝や重要文化財に指定される名品を数多く収蔵している。本展の醍醐味は、先駆者たちが情熱を注いで集めた至宝の数々が一堂に会することにある。


国宝<禅機図断簡 智常禅師図>因陀羅 元時代(14世紀)(公財) 静嘉堂蔵
展示期間:8月18日〜9月22日


重要文化財<龍虎図屏風>のうち「虎図」 橋本雅邦 1895(明治28)年 (公財)静嘉堂蔵
展示期間:7月8日〜8月16日
20万冊もの古典籍や6000点を超える東洋古美術品を収蔵する静嘉堂、約100万冊の漢籍や和書、洋書を揃える東洋文庫。日本や東洋の歴史を物語る貴重なコレクションは、日本の近代化と共に歩んできた三菱の企業スピリットをも反映している。日本の優れた美術品を守り後世へ伝えてきた岩崎家の情熱や審美眼に、触れてみてはいかがだろう。
◆「三菱創業150周年記念 三菱の至宝展」
2020年7月8日(水)〜9月22日(火)
前期8月16日(日)まで/後期8月18日(火)から※展示替えあり
10:00〜18:00 (入館は閉館の30分前まで)
※祝日を除く金曜、第2水曜など指定日は21:00まで開館
月曜休館
※祝日の場合8月31日、9月14日は開館
入館料:一般1,700円、高校・大学生1,000円、小・中学生500円
※前売り券:一般のみ1,500円
イベント情報
「三菱の至宝展を語る、饒舌館長によるワインの夕べ」
2020年7月9日(木) 18:00〜19:30
会場:三菱一号館美術館ミュージアムカフェ・バー
参加費:2,000円(ドリンク付き)※事前申込制
東京都千代田区丸の内2-6-2
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