1688年に京都・西陣にて織屋として創業した「細尾」は、西陣織の伝統技術を継承しつつ、革新的なシステムやデザイン性を加えることで、インテリアやアートピースとしても取り入れられる新たなテキスタイル作品を生み出している。リサーチ部門「HOSOO STUDIES」を設け、有史以来脈々と続く布と人間との関わりについて多角的に研究を重ねており、研究開発プロジェクトの第一弾としてこの度、これまでにない手法によって生み出したテキスタイルを展示する展覧会を開催している。


本プロジェクトのテーマとなっているのは、「Quasicrystal(準結晶)」。規則性を持ちながらも周期性のない結晶構造からインスピレーションを得ている。
2020年10月から2021年2月13日(土)まで開催されている「QUASICRYSTAL ―コードによる織物の探求」展。2017年から研究プロジェクトに参加しているアーティスト古舘健に加え、コンピューテーショナルデザインの堂園翔矢、数学者の巴山竜来、コンピュータープログラミングによるインスタレーションなどを行うアーティスト平川紀道を迎え、アートやデザイン、数学という新たな見地から織組織へアプローチする。


職人の感性や経験を元に培われてきた織組織を、コンピューティングという異なる手法によって作品化している。
織物は、結晶構造のような規則性を持つ織組織によって構成されている。この織組織の秩序をコンピューター・プログラムのコードによって生成するという新たなアプローチに、HOSOO工房の職人たちが伝統技術、経験に基づく感性で応え、アートピースとして具現化しているのが今展覧会だ。


美しいテキスタイルを活かした家具、カーテンなどを揃える「HOSOO FLAGSHIP STORE」。この2階に「HOSOO GALLERY」は設けられている。
◆「QUASICRYSTAL ―コードによる織物の探求」展
会期:2020年 10月 24日(土)‒ 2021年 2月 13日(土)
会場:HOSOO GALLERY
京都市中京区柿本町 412
開館時間:10:30 ‒ 18:00(日曜日・祝日・年末年始を除く)
※入場は閉館の 15 分前まで 入場料:無料
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。