箱根のポーラ美術館にて9月5日(日)まで開催中の展覧会「近代陶芸 陶芸家たちの古典復興」は、北大路魯山人、加藤土師萌、岡部嶺男、荒川豊蔵、金重陶陽など、古陶磁が見せる美に迫る中で、新しい表現の可能性を見出した作家たちの名品約60点を展示。


加藤土師萌 《萌葱金襴手孔雀牡丹文飾壺》 1968年
“古典復興”とは、古くから愛されてきた古陶磁に強い憧れを抱き、その再生に挑む陶芸家の取り組みのこと。中国の王侯貴族や文人に愛された宋代の青磁や明代の赤絵、日本の桃山時代の茶人に愛された志野や織部、備前などは、現代の陶芸家にとって憧れの目標であるとともに、古陶磁が見せる美に迫ろうとするなかから新しい表現の可能性が見出され、古作を超えるような作品や表現が生み出される美の源泉ともなってきた。


桑田卓郎 《茶垸》 2017年 個人蔵(特別出品)© Kuwata Takuro, Photo by Kioku Keizo
古典復興に取り組んだ陶芸家の作品には、高い技術に裏打ちされた表現がみられるだけではない。そこには、現代を生きる私たちにまで脈々と受け継がれてきた日本人の美意識が反映され、時代を超えて人々の心に響く、普遍の美しさがある。
◆「近代陶芸 陶芸家たちの古典復興」
会期:開催中~9月5日(日)
会場:ポーラ美術館B2F 展示室5
神奈川県⾜柄下郡箱根町仙⽯原⼩塚⼭ 1285
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:無休(展⽰替えのための臨時休館あり)
入館料:大人1,800円、シニア(65歳以上)1,600円、大学・高校生1,300 円、中学生以下は無料
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