NYを拠点に、ドローイングや立体、映像、パフォーマンス、詩などの多様なメディアを用いた制作活動を行う落合多武。その個展が銀座メゾンエルメス フォーラムで開催されている。会期は2021年4月11日(日)まで。


ドローイング | 2020 |ニューヨーク ©︎Tam Ochiai
1990年の渡米直後より発表をはじめた落合。日本では、国立国際美術館や東京都現代美術館のコレクションのほか、ワタリウム美術館(2010)での個展や、横浜トリエンナーレ2011への参加などを通じて紹介されてきた。


《猫彫刻》展示風景 | 2011 | 横浜トリエンナーレ2011、横浜 ©︎Tam Ochiai
本展は、四半世紀にわたる落合の作家活動を通して制作された幾つかのシリーズ《M.O》、《everyone has two places》、 《ashtray sculpture(灰皿彫刻)》、《Itinerary, non?》、《Chopin, Op.97(ショパン、97分間)》を展示。任意の作品群を組み合わせ、それぞれの作品が導き出す事柄の連鎖や、断絶の中にある自由な彷徨を提案している。


個展「ショパン、97分間」展示風景画像 | 2019 てつおのガレージ、日光、栃木|写真:髙橋健治 ©︎Tam Ochiai
タイトルの「輝板膜タペータム」とは、夜行性動物の眼球内にある輝板(タペタム)という構造物を参照したもの。網膜の外側に存在する輝板は、暗闇の中のわずかな光を捉えて反射する機能を持ち、猫の目が暗闇で光る現象として理解されている。


人間の視覚にはない輝板は、日常では特別意識していないものから光を集め、一瞬の反射光を放つ落合の表現のよう。軽快でウィットに富んだ作品の数々を、この機会に楽しんでみてはいかがだろう。
◆「輝板膜タペータム」 落合多武展
会期:開催中~2021年4月11日(日)
開館時間:11:00~19:00(最終入場18:30)
休館日:不定休(エルメス銀座店の営業に準ずる)
入場料:無料
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム 8階・9階
東京都中央区銀座5-4-1
※開館日と開館時間についての最新情報はウェブサイトをご確認ください。
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