現代美術家・舘鼻則孝が、江戸東京の伝統産業の新たな在り方を表現したオンライン展覧会「江戸東京リシンク展」が開催中だ。老舗の和菓子やガラス加工の切子など、江戸東京の歴史ある伝統産業を新しい視点から磨き上げ、現代に発信していく「江戸東京きらりプロジェクト」の主催による本展は、展覧会のディレクターを務める舘鼻則孝の視点を通して鑑賞する体験型のコンテンツ。
オンライン展覧会の舞台となるのは、普段は一般公開されていない東京都指定有形文化財「和敬塾(旧細川侯爵邸)」。昭和初期に建てられた代表的な華族邸宅として知られる「和敬塾」の各部屋の様式を生かした展示構成となっており、館の中を巡りながら、展示された作品や歴史的資料を鑑賞できる。


(左から)舘鼻則孝×龍工房 [Heel-less Shoes]、舘鼻則孝×伊勢半本店 [Heel-less Shoes]、舘鼻則孝×伊勢半本店 [Descending Layer]、舘鼻則孝×うぶけや [Void Sculpture]
1階に展示されているのは、「舘鼻則孝が手がけるアートに昇華された江戸東京の伝統産業」。「東京くみひも 龍工房」、「小町紅 伊勢半本店」、「刃物 うぶけや」 の3つの伝統産業事業者とコラボレーションした作品を展示。舘鼻氏の代表作であるヒールレスシューズを組紐で制作したものや、「花鋏」を用いた彫刻作品などの新作を見ることができる。


江戸東京の伝統産業の魅力に、スマートフォンからも気軽に触れることができる。
2階のテーマは「江戸東京の老舗 – 伝統と革新 -」。「江戸小紋 廣瀬染工場」や「江戸切子 華硝」など、8つの伝統産業事業者の貴重な作品やインタビュー映像が見られるほか、歴史的背景も紹介されている。
オンライン展覧会の画像は、すべて舘鼻氏自身がディレクションを行い撮影したもの。アーティスト目線で作品を鑑賞できるという、またとない体験が愉しめる「江戸東京リシンク展」。ぜひサイトを訪れてみてはいかがだろう。
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