山梨県立文学館にて、芥川龍之介の生誕130年を記念した特設展「芥川龍之介 生誕130年 旅の記憶」が開催される。期間は、2022年4月23日(土)から6月19日(日)まで。


中国旅行中の芥川(左) 提供 日本近代文学館
「羅生門」や「河童」などの小説で知られる芥川龍之介は、旅を好んだ作家であった。北は北海道から南は九州まで足を運んだだけでなく、1921(大正10)年には、大阪毎日新聞社の海外視察員として約4ヶ月にわたり中国各地を訪問。当時としては珍しく、海外旅行も経験している。


初展示の芥川が書いた松江での見聞を読み込んだ俳句草稿。「井」は親友井川恭の作、「阿」は芥川の作。


1919(大正8)年5月、初めて長崎を訪れた際に。左から菊池寛、芥川。 提供 日本近代文学館
山梨・長野への徒歩旅行、失恋の傷を癒やした松江での日々、東北から北海道にかけての講演旅行など、各地での見聞は芥川の生活や作品に様々な影響を与えた。本展では、山梨県立文学館が所蔵する日本有数の芥川コレクションを中心に、芥川の旅の軌跡をたどる。


1920(大正9)年8月、宮城県青根温泉の湯治場に約1ヶ月逗留した時の「御宿料記」
初展示される「御宿料記」。中には「御飯壱合 五銭二厘」「サイダー四本 壱円四十銭」など、毎日の会計が記されている。滞在中、「中央公論」9月号掲載のための原稿(「お律と子等」)執筆に励んだが、10月号の掲載となった。
“旅”という視点から、近代文学を代表する作家の魅力に迫る特設展。この機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろう。
◆特設展「芥川龍之介 生誕130年 旅の記憶」
【会期】2022年4月23日(土)~6月19日(日)
【会場】山梨県立文学館 展示室C
山梨県甲府市貢川1-5-35
【時間】9:00~17:00(最終入室は16:30)
【休館日】月曜日(5月2日は開館)
【観覧料】一般:330円(260円)、大学生:220円(170円)
※( )内は20名以上の団体料金、県内宿泊者割引料金
※高校生以下の児童・生徒は無料
※65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
※障害者手帳をご持参の方、およびその介護をされる方は無料
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