東京造形大学附属美術館およびZOKEIギャラリーにて、展覧会「ヤマザキマリの世界」が開催中だ。会期は11月26日(土)まで。
東京造形大学の客員教授であり、漫画家としてはもちろん、独自の視点から綴られるエッセイ執筆の随筆家としても活躍するヤマザキマリ。彼女のインスピレーションの源泉を探る本展は「漫画家として」「著述家として」「画家として」という3つのジャンルから、その広大な世界を俯瞰。展覧会の企画・制作・運営は教員陣の指導のもと、東京造形大学の在学生と卒業生の有志が行っている。


漫画『テルマエ・ロマエ』から ©ヤマザキマリ/KADOKAWA
まず注目したいのが、代表作『テルマエ・ロマエ』や『プリニウス』『オリンピア・キュクロス』をはじめとする漫画作品の手描き原稿。ほかにも『ルミとマヤとその周辺』や『PIL』といった個性的な作品から、最新刊『リ・アルティジャー ニ ルネサンス画家職人伝』 まで、ヤマザキマリの漫画世界をあますところなく紹介する。


旅エッセイイラスト ©ヤマザキマリ/KADOKAWA
著述家としての一面にスポットを当てる展示では、ハッとさせられる名言が満載の『国境のない生き方』や『ヴィオラ母さん』、一児の母としての『ムスコ物語』など、単著本はもちろん、共著本から雑誌記事に至るまで幅広い著作活動を網羅。


《山下達郎の肖像》 2022年 ©ヤマザキマリ
さらに本展の目玉といえるのが、画家としての作品展示。大ヒット中の山下達郎の新譜『Softly』ジャケット用に描かれた山下達郎肖像画をはじめ、幼少期に描いた貴重な資料、作家の片鱗を感じさせる10代後半の作品など、長年の創作活動もたどる。


『テルマエ・ロマエ』模型(制作中・部分) ©ヤマザキマリ/東京造形大学
このほか、古代ローマで建設された浴場遺跡である「カラカラ帝の浴場」を当時の姿で復元した縮小模型など、漫画作品の世界に浸れる学生による二次創作も多数展示。
常に多くの人々を魅了し、また現役のアーティストや芸術の道を志す人々にも刺激を与え続けるヤマザキマリ。さまざまな視点から彼女の世界に触れられる展覧会に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
◆「ヤマザキマリの世界」
【会期・会期】
東京造形大学付属美術館
2022年10月25日(火)~11月26日(土)
ZOKEIギャラリー
2022年10月25日(火)~11月18日(金)
【開館時間】10:00~16:30(入館は16時まで)
※11月7日(月)、11月25日(金)は19時まで開館
※入館は閉館の30分前まで
【休館日】日曜日、祝日
※10月30日(日)・11月6日(日)は特別開館
※入館無料
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。