昭和から平成にかけて活躍した日本画家、片岡球子の代表作「面構」シリーズのみで構成する初の展覧会「面構 片岡球子展 たちむかう絵画」が、そごう美術館にて開催中。会期は1月29日(日)まで。


《面構 狂言作者河竹黙阿弥・浮世絵師三代豊国》 1983(昭和58)年 神奈川県立近代美術館蔵
大胆な構図と鮮やかな色彩の強烈な作品によって、日本画の新たな可能性を示した片岡球子。本展では、迫力ある「面構」シリーズ42点と、初公開の小下図、「面構」の出発となる作品から最後の再興院展出品作までが空前の規模で集結する。


《面構 葛飾北斎》 1971(昭和46)年 神奈川県立近代美術館蔵


《面構 足利尊氏》 1966(昭和41)年 神奈川県立近代美術館蔵
ライフワークとなった「面構」シリーズは、浮世絵師の葛飾北斎や将軍の足利尊氏など、歴史上の人物を片岡独自の解釈で表現したものだが、それは単なる肖像ではない。片岡自身「面構は顔だけを描いているだけではなく、その人間が現代に生きていたらどんな風に役立つかなどと、思いながら描いています。」と語ったように、人間の「魂」を描きたいと考えた片岡が取り組み続けた作品であり、綿密な取材・推敲を重ね、確信をもって血肉のある人間に仕立てあげている。


《面構 安藤広重》 1973(昭和48)年 神奈川県立近代美術館蔵
片岡球子が生涯をかけて挑んだ「面構」という「たちむかう絵画」から、日本画の持つ力と新たな可能性を感じてみてはいかがだろうか。
「面構 片岡球子展 たちむかう絵画」
【会期】開催中~1月29日(日)
【会場】そごう美術館(神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6階)
【時間】10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
※そごう横浜店の営業時間に準じ、変更になる場合があります。
※会期中無休
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