2023年秋に開館10周年を迎える岡田美術館にて、開館10周年記念展 第1部 「若冲と一村 ―時を越えてつながる―」が開催中。会期は6月4日(日)まで。
本展は、これまでの展覧会で特に人気の高かった画家4人にフォーカス。2人ずつ2部に分けて開催するもの。第1部では近年人気が急上昇した江戸時代の伊藤若冲と、昭和時代の田中一村を取り上げる。


(左)伊藤若冲「雪中雄鶏図」(部分)江戸時代中期 18 世紀後半 岡田美術館蔵(展示期間:3/10 ~ 6/4)
(右)伊藤若冲「梅花小禽図」(部分)江戸時代中期 18 世紀後半 岡田美術館蔵


展示風景(左)田中一村「熱帯魚三種」昭和 48 年(1973)(右)田中一村「白花と赤翡翠」昭和 42 年(1967)
© 2023 Hiroshi Niiyama 岡田美術館蔵
ともに生涯独身を通し、描くことだけに情熱を注いだ2人。写生を徹底したことや、あでやかな彩色、画面に行き渡る緊張感など、作風にも類似点が見出せることから、若冲研究の第一人者でもある岡田美術館の小林忠館長は、一村を“昭和の若冲”と称している。本展では、若冲の着色画と一村の奄美時代の代表作をはじめ、多彩な墨の技が光る墨絵、同じ種類の鳥を描いた絵など、さまざまな作品を組み合わせて紹介。


円山応挙「群犬図」(部分)江戸時代 安永 2 年(1773)岡田美術館蔵
さらに、若冲の時代に活躍した池大雅、円山応挙、与謝蕪村、一村の時代の川合玉堂、速水御舟、東山魁夷など、2人と同時代の画家たちの優品も展観する。


速水御舟「竹生」(部分)昭和 3 年(1928)岡田美術館蔵
とりわけ、若冲と一村の着色画はいずれも短い期間に描かれ、残存する作品が限られる。そんな中で双方の作品が揃って展示されることは珍しく、貴重な機会といえるだろう。
◆開館10周年記念展 第1部「若冲と一村 ―時を越えてつながる―」
【会期】開催中~2023年6月4日(日)
【会場】岡田美術館 (神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1)
【開館時間】9:00~17:00(入館は16:30まで)
【入館料】一般・大学生 2,800円、小中高生1,800円
*開館10周年を記念して、誕生日当日の本人と同伴者1名まで入館料が無料になる「お誕生日ペア特別ご招待」を実施中。
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