茨城県近代美術館にて、企画展「猪熊弦一郎展『いのくまさん』」が開催される。会期は4月15日(土)より6月25日(日)まで。


猪熊弦一郎《飛ぶ日のよろこび》1993年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©公益財団法人ミモカ美術振興財団
『小説新潮』の表紙絵を40年間描いたほか、三越の包装紙「華ひらく」のデザインを手掛けるなど、多彩な創作活動で知られる画家・猪熊弦一郎。本展は、その作品の魅力を詩人・谷川俊太郎の軽妙な文章のもと、子どもたちにもわかりやすく紹介した絵本『いのくまさん』をもとに構成。猪熊作品の色彩あふれる世界が広がる絵本のイメージを、実際の作品で具現化して紹介するなど、大人から子どもまで楽しめる内容となっている。


猪熊弦一郎《婦人像》1926年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©公益財団法人ミモカ美術振興財団
会場では絵画作品に加え、自身が「対話彫刻」と名付けた針金などによる昆虫のようなオブジェや、猪熊がコレクションしたおもちゃ、そして40年にわたり描いた『小説新潮』の表紙絵などの様々な仕事も展示。さらに1階アートフォーラム展示コーナーでは、猪熊と彼をめぐる人たちについて、様々なエピソードを交えながら紹介する。


猪熊弦一郎《サクランボ》1939年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©公益財団法人ミモカ美術振興財団
また、普段は美術館に来館しにくい小さな子どもと保護者も楽しめるよう、5月5日(金・祝)と6月17日(土)をキッズデイに設定。対話型の鑑賞イベントをはじめ、常時設置している授乳コーナーのほか、この日は特別に休憩室も設けられる。少し大きな声で会話しても大丈夫なように、館内表示も行われるという。


猪熊弦一郎《猫によせる歌》1952年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©公益財団法人ミモカ美術振興財団
「何をかいてあるのかわからなくても、美しいというのがわかれば、それがいちばんいい絵のみかたです」と語っていた猪熊弦一郎。その言葉通り猪熊の作品は、抽象的なものであっても、素直に「美しい」と感じ「楽しむ」ことができるものばかりだ。この機会にぜひ、色鮮やかで生命力にあふれた猪熊作品の「いろ」や「かたち」を堪能してはいかがだろう。


猪熊弦一郎《顔80》1989年 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館蔵 ©公益財団法人ミモカ美術振興財団
◆「猪熊弦一郎展『いのくまさん』」
【会期】2023年4月15日(土)~2023年6月25日(日)
【会場】茨城県近代美術館(茨城県水戸市千波町東久保666-1)
【時間】9:30~17:00(入場は16:30まで)
【休館日】毎週月曜日 ※ただし5月1日(月)は開館
【観覧料】一般 1,000円/満70歳以上 500円/高大生 730円/小中生 370円
※6月10日(土)は満70歳以上の方は入場無料
※障害者手帳等をご持参の方は無料
※土曜日は高校生以下は無料
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