エコール・ド・パリの中でもひときわ輝く存在であった、マリー・ローランサンとココ・シャネル。二人の活躍を軸に、両大戦間パリの芸術界を俯瞰する展覧会「マリー・ローランサンとモード」が、京都市京セラ美術館にて開催中。会期は2023年6月11日(日)まで。


マリー・ローランサン 《ピンクのコートを着たグールゴー男爵夫人の肖像》 1923年頃 油彩/キャンヴァス パリ、ポンピドゥー・センター Photo ©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais / image Centre Pompidou, MNAM-CCI / distributed by AMF
社交界の女性たちのフェミニティを引き出す独特な色彩の肖像画で、瞬く間に人気画家に駆け上がったローランサン。動きやすさとエレガンスを調和させたデザインを生涯にわたって追求したココ・シャネル。奇しくも1883年という同じ年に生まれた2人は、美術とファッションという異なる分野に身を置きながらも、互いに独自のスタイルを貫いてきた。


マリー・ローランサン 《鳩と女たち》 1919年 油彩/キャンヴァス パリ、 ポンピドゥー・センター Photo ©Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist. RMN-Grand Palais / Jacques Faujour / distributed by AMF


ガブリエル・シャネル 《デイ・ドレス》 1927年頃 シルククレープ 神戸ファッション美術館
本展では、オランジュリー美術館やマリー・ローランサン美術館など国内外のコレクションから、絵画、ドレス、資料など約90点を紹介。ローランサンの肖像画やマン・レイの写真などから1920年代の社交界を見ていくほか、シャネルやポール・ポワレ、マドレーヌ・ヴィオネのドレス、雑誌資料なども展示し、1910年~30年代パリのファッションの移り変わりを概観する。


マリー・ローランサン 《牝鹿と二人の女》 1923年 油彩/キャンヴァス ひろしま美術館
さらに、36年間にわたりシャネルのデザイナーを務めたカール・ラガーフェルドがよみがえらせたローランサンの色彩にも焦点を当てる。
戦争の惨禍を忘れるかのように生きる喜びを謳歌し、のちに「狂乱の時代」と呼ばれるようになった1920年代のパリ。熱気渦巻く当時のムードに、数々の作品を通じて触れてみてはいかがだろうか。
◆マリー・ローランサンとモード
【会期】開催中~6月11日(日)
【会場】京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階(京都市左京区岡崎円勝寺町124)
【開館時間】10:00~18:00(展示室への入場は閉館30分前まで)
【休館日】月曜日
【観覧料】一般 2,000円、大高生 1,500円、小中学生 700円
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