真言宗の立教開宗1200年を記念した特別拝観「東寺のすべて」が、2023年10月31日(火)まで開催中。


御影堂(国宝) 外観(写真提供:株式会社 便利堂)
823年に嵯峨天皇によって弘法大師空海に託された、日本ではじめての密教寺院である東寺。その伽藍は幾度も災害を受け、堂塔の大半を消失したが、その都度復興を遂げ、現在も弘法大師の精神を伝える真言密教の根本道場として、法灯を守り続けている。
このたびの特別拝観では、通常は非公開のお堂が公開されるほか、20世紀の日本を代表する写真家の一人、土門拳の写真展や、アーティスト小松美羽の展覧会なども行われる。


重要文化財 薬師三尊像(写真提供:株式会社 便利堂)


五重塔(国宝) 内陣(写真提供:株式会社 便利堂)
重要文化財の講堂、国宝の金堂、東寺の象徴として広く親しまれている五重塔など見どころが満載だが、見逃せないのが宝物館だ。


国宝 弘法大師尺牘(風信帖)【展示期間:10月22日~11月25日】(写真提供:株式会社 便利堂


国宝 両界曼荼羅図(伝真言院曼荼羅) 胎蔵界【展示期間:9月20日~10月21日】(写真提供:株式会社 便利堂)
ここでは弘法大師空海が最澄に宛てた手紙、国宝「弘法大師尺牘(風信帖)」や、現存最古の彩色曼荼羅で、平安仏画の最高傑作として名高い国宝「両界曼荼羅図(伝真言院曼荼羅)」 など、第一級の寺宝を特別公開。このほかにも、近年重要文化財に指定された宝物や、修理が感性した宝物などが一挙公開される。


土門拳 五重塔斜陽(写真提供:土門拳記念館)
食堂では「土門拳東寺写真展」を開催。密教美術の宝庫である東寺に魅了され、仏像や建築など900カット以上も撮影したという土門。本展では、大型写真集 『大師のみてら東寺』に含まれる代表作、約30点を展示する。


小松美羽 ネクストマンダラ-大調和(虹・彩)(写真提供:株式会社 風土)
さらに重要文化財の灌頂院では、真言宗立教開宗1200年を記念して制作された、アーティスト・小松美和による《ネクストマンダラ-大調和》を公開。表装を終えた「陰陽・白黒」「虹・彩」の二幅一対の曼荼羅を鑑賞できる。
寺院はもちろんのこと、貴重な宝物も多数公開されるこの機会に、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
◆真言宗立教開宗1200年記念「東寺のすべて」
【会期】開催中~2023年10月31日(火)
【拝観時間】9:00~17:00
※拝観受付は16:00まで
【会場】真言宗総本山 救王護国寺(東寺)(京都市南区九条町1番地)
【拝観料】一般 2,000円、高校生 1,500円、中学生以下 1,000円
※スマートフォンで聴ける無料音声ガイド付き
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