東京国立博物館 表慶館にて、カルティエと日本を結ぶさまざまなストーリーを紹介する「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展― 美と芸術をめぐる対話」が7月28日(日)まで開催中。
東京国立博物館 表慶館
© Cartier
「日本風の結び目」ブローチ
カルティエ パリ、1907年
Marian Gérard, Cartier Collection © Cartier
カルティエが日本に最初のブティックを開いてから50年を記念して行われる本展は、左右対称の構造をなす表慶館を舞台に、カルティエと日本、そしてカルティエ現代美術財団と日本のアーティストという2つの絆を紐解いていく。
展示風景より© Cartier
表慶館右翼側では、創始者であるルイ・カルティエの時代から今日に至るまで、カルティエの作品に日本がいかに影響を与えたかについて、1988年以降に日本で開催されてきたカルティエの展覧会を振り返りながら、メゾンの歴史を貴重なアーカイブピースで構成される「カルティエ コレクション」とともに紹介する。
また、レアンドロ・エルリッヒや川内倫子、田原桂一、日比野克彦、ホンマタカシなどの建築家、デザイナー、現代アーティストの作品を展示。これらを通じて、メゾンのサヴォアフェールと大切にしている価値観、日本のクリエイティビティとの絶え間ない対話が表現されている。
展示風景より、杉本博司《春日大社藤棚図屏風》(2022)© Cartier
展示風景より© Cartier
表慶館の左翼では、多くの日本人アーティストをヨーロッパにいち早く紹介してきたカルティエ現代美術財団の活動にフォーカス。展覧会の開催から出版物の刊行、カルティエ財団のための制作依頼からコレクションにいたるまで、財団がさまざまな分野のクリエイションをどのように結びつけてきたのか、そのユニークな手法を垣間見ることができる。
横尾忠則
The Portraits of Japanese artists
Collection of the Fondation Cartier pour l’art contemporain, Paris
© Tadanori Yokoo © André Morin
展示風景より© Cartier
さらに、松井えり菜、村上隆、横尾忠則による絵画から、荒木経惟、川内倫子、森山大道による写真、束芋、宮島達男によるインスタレーション、さらに北野武、 杉本博司、 中川幸夫や三宅一生といった巨匠まで、日本を代表するアーティストの作品も登場。数々の作品を通じて、カルティエ財団と日本のアーティストたちの創造的な対話が示される。
展示風景より© Cartier
会場内は、
展示風景より© Cartier
展示風景より、澁谷翔《日本五十空景》(2024)
© Cartier
建物の中心には、絶えず進化させ刷新し続けるカルティエの歴史を象徴するものとして、カルティエの依頼により澁谷翔が制作したインスタレーション《日本五十空景》を展示。これは日本全国を旅しながら空を描いた絵画50点の連作で、過去、現在、未来のつながりの連続性を示す本展のテーマを表している。
カルティエと日本文化の対話を浮き彫りにし、また両者が長年育んできた絆を見つめ直す展覧会。その深いつながりを、多種多様な作品を通じて読み解いてみてはいかがだろうか。
◆カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話
【会期】開催中~2024年7月28日
【会場】東京国立博物館 表慶館(東京都台東区上野公園13-9)
【開館時間】9:30~17:00(金土~19:00) ※入館は閉館の30分前まで
【休館日】月(7月15日は開館)、7月16日
【料金】一般 1500円、大学生 1200円、高校生以下無料
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