東京都庭園美術館のベランダ。市松模様のタイルは国産の大理石を使用。芝庭が一望できる。

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アール・デコの精華に浸る夏のひととき

2019.8.7

東京都庭園美術館の美を「素材」から読み解き堪能する展覧会

芝庭が一望できるベランダ。床には国産の黒と白の大理石が用いられている。建築には宮内省内匠寮の技師なども関わり、東西の技と感性が凝縮されているのもこの建物の魅力。

東京・白金台。都心とは思えないほど、緑豊かな庭園の中に佇む東京都庭園美術館。一歩足を踏み入れれば、各部屋ごとに見事な趣向が凝らされたアール・デコの装飾に魅了されるだろう。今回の展示は、その魅力を余すところなく堪能できる貴重な機会だ。

庭園から、緑に囲まれた東京都庭園美術館を臨む。 庭園から、緑に囲まれた東京都庭園美術館を臨む。

庭園は、芝庭、茶室がある日本庭園、西洋庭園の3つのエリアがあり、春夏秋冬、それぞれの異なる表情で迎えてくれる。


東京都庭園美術館の本館は1933年に朝香宮夫妻が竣工した邸宅であった歴史をもつ。夫妻はフランスで暮らした折、当時全盛だったアール・デコ様式に魅せられ、自邸にもその美を取り入れるべく、情熱を注いだ。主要な部屋の設計は、当時のフランスを代表する装飾美術家アンリ・ラパンに依頼。ルネ・ラリックの照明や、ガラスレリーフも華麗さを添える。今回の展示では、木材や石材、タイル、壁紙といった「素材」から装飾を読み解く、という点がユニーク。朝香宮邸で使用されていた家具の修復後初公開や、通常は非公開のウインターガーデン(温室として設計された部屋)の特別公開も見逃せない。

夜に浮かび上がる東京都庭園美術館。部屋から灯りがこぼれる様子が美しい。 夜に浮かび上がる東京都庭園美術館。部屋から灯りがこぼれる様子が美しい。

8月30日までの毎週金曜日は、サマーナイトミュージアムを実施。レストランやショップでの特典も用意。学生は17:00以降の入場が無料、一般・65歳以上は団体料金で入場可能。

ルネ・ラリック作、大客室のシャンデリア。 ルネ・ラリック作、大客室のシャンデリア。

ルネ・ラリック作、大客室のシャンデリア。翼を広げた女性をモチーフにした正面玄関のガラスレリーフも見どころのひとつ。

7月26日から8月30日までの毎週金曜日は、サマーナイトミュージアムとして、夜21時まで開館する。夏の夜、部屋から灯りがこぼれ、闇の中に浮かび上がる東京都庭園美術館は、昼間とは異なる偉容と美しさを見せる。アール・デコ様式の美術館で、時を超えたような優美さに包まれてみたい。

◆「1933年の室内装飾朝香宮邸をめぐる建築素材と人びと」
2019年7月20日(土)〜9月23日(月・祝)
東京都庭園美術館
東京都港区白金台5-21-9
10:00〜18:00(7月26日〜8月30日の毎週金曜日は21:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
観覧料一般900円、大学生720円、中学生・高校生450円、65歳以上450円
※団体等の割引あり。
https://www.teien-art-museum.ne.jp

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