±0や無印良品の家電、マルニ木工のHIROSHIMAアームチェアなど、これまで数々の名プロダクトを手掛けたデザイナー深澤直人が、今度は空気清浄機「EP-VF500R」をデザインし話題となっている。国内のみならず、国際的な企業の代表作となる製品を生み出してきた深澤のデザインは、シンプルでありながら機能と共に生まれる形状に存在感があることで知られる。
2020年2月、国内販売を開始した日立の空気清浄機「EP-VF500R」は、前面はすべて水平ルーバーで覆い、背面は部屋のコーナーに収まりやすい形状が特徴的なデザイン。国内では「2019年グッドデザイン賞」、海外では「iFデザインアワード2020」の金賞を受賞し、インテリアに溶け込むデザインで高い評価を得ている。中国や東南アジアなど、空気清浄機のニーズが高いエリアで先行販売され、この1台で51畳まで対応、8畳の広さなら6分で清浄できるという性能の高さも実証済みである。


正面を細かな水平ルーバーで覆い、ひとつのテクスチャのように仕上げている。


シンプルで使いやすい操作パネル。プレフィルターを簡単に取り外すことができる前面パネルを採用。
これからの家電は機能性が高いことはもちろん、家具同様にインテリアになじむデザインが求められる。だからこそ「EP-VF500R」の造形美や、デザインと機能との整合性の高さが注目を集めているのだろう。


Premium Japanのイベントで登壇中の深澤直人。2019.12.6公開 Premium Japan「MAZDA~デザインで世界を変える 特別編」から。
Photography by Kiyoshi Obara(amanaphotography)
◆日立「EP-VF500R」
空気清浄適用床面積:~51畳(84㎡)
清浄時間:8畳なら6分
抑制できるもの(アレル物質):スギ花粉、カバノキ花粉、ブタクサ花粉、ダニのフン、ネコのフケ
フィルター構成:洗えるプレフィルター・アレルオフ微細じんHEPAフィルター・脱臭フィルター
フィルター使用期間の目安:約10年
オープン価格
深澤直人
プロダクトデザイナー1956年生まれ。2003年NAOTO FUKASAWA DESIGN設立。卓越した造形美とシンプルに徹したデザインで、国際的な企業のデザインを多数手がける。マルニ木工のアートディレクターや良品計画のデザインアドバイザリーボードを務めるほか多くの企業のコンサルティングも務める。英国王室芸術協会の称号を授与されるなど受賞歴多数。2018年、「イサム・ノグチ賞」を受賞。多摩美術大学教授。日本民藝館館長。
(敬称略)
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