建築やインテリア、プロダクトのデザインなどで知られる佐藤オオキ率いるデザインオフィスnendoが15年ぶりとなる個人住宅「階段の家」を手掛けた。この建築には、朝日ウッドテックとnendoが共同開発した床材が採用されている。
朝日ウッドテックは、1952年(昭和27年)の創立以来、独創的なモノづくりで知られる木質内装建材のパイオニア。nendoがデザインを手がけた床材「LiveNaturalプレミアム stream」は、同社の「LiveNaturalプレミアム」のデザインラインとして発売されたもので、無垢材そのものの本質美と複合フローリングの高機能性を兼ね備えた無垢材挽き板フロアだ。「階段の家」では、「ミラノサローネ2015」で開催されたnendoの個展で発表したコンセプトモデルと同じグレー特注色が採用され、空間を引き締めている。


「階段の家」は二世帯住宅。それぞれの世帯が完全に分離されないような空間が生まれている。Photography by Takumi Ota
東京の住宅地に建つその家は、庭の一部を階段状に建築の内部へ引き込むように設計された、“階段が家族を繋ぐ家”だ。
建築の中央を貫く階段の上部は、屋上に設けられたトップライトへと繋がる。敷地外の私道からそのまま空へと続く階段でもあり、建物内の上下を繋ぐ存在ともなる。この家に住む親世帯と子世帯は、上下に分かれて生活しつつも、中央の階段を通じてその気配を感じることができる造りとなっている。


「階段の家」の全フロアに採用されたのは「LiveNaturalプレミアム stream(特注色)」wideタイプ。
家の床材「LiveNaturalプレミアム stream」には、一般的な床材とは違い、縦方向のみの溝が施されている。スリムからワイドまで3種類の目地幅を組み合わせて配置することもでき、空間に方向性を生み出す機能を持つ。「階段の家」では、そのうちワイドタイプが採用され、階段という規則的な直線が生活空間に横たわることで生まれる流れと呼応するように、床にも流れを感じられる。
くつろげる日常空間の中に、驚きや感動を生み出すことをコンセプトにするデザインオフィスnendoと、快適なヒューマンスペースの創造を目指す朝日ウッドテックの協働により生まれた「階段の家」。住宅を貫く大きな階段とこだわりの床材によって、住む人に明るい光や軽やかなリズムを与え、家族の繋がりを実現した個人住宅は、周囲の景観や街とも緩やかに繋がっている。
◆朝日ウッドテック「LiveNaturalプレミアム stream」
床材(フローリング材)
木下地用 戸建住宅・マンション二重床用フローリング
¥20,340〜¥35,940 /m²(税抜)
※詳細は公式サイトへ
Premium Japan Members へのご招待
最新情報をニュースレターでお知らせするほか、エクスクルーシブなイベントのご案内や、特別なプレゼント企画も予定しています。