地元では「お大師さま」として親しまれている弘法大師 空海。2023年6月15日に御誕生1250年を迎えるのを記念して、香川県内でさまざまな催しが開催される。


総本山 善通寺 御影堂
なかでも注目は、弘法大師三大霊跡のひとつとして古くから信仰をあつめる総本山 善通寺の秘仏本尊「瞬目大師像(めひきだいしぞう)」の特別御開帳。この秘仏は、別れを嘆く母親のために弘法大師自らが描き残したものと伝えられ、本来は50年に一度御開帳されるが、今回の御誕生1250年を記念して、4月23日(日)から6月15日(木)までの期間限定で特別に御開帳される。


総本山 善通寺 国指定重要文化財 五重塔
また、善通寺のシンボルとして親しまれ、国の重要文化財である五重塔の初層・第二層も公開。密教思想の中心的存在である五智如来や、「懸垂工法」と呼ばれる心柱が地面からわずかに浮く特殊な構造を見ることができるという。このほかにも広大な境内には、弘法大師ゆかりの品を展示する宝物館や、御影堂の地下にある真っ暗闇の回廊を歩く「戒壇めぐり」などもあり見どころが満載だ。


道隆寺 弘法大師彫像の秘仏


道隆寺
第77番札所の道隆寺では、50年に一度だけ開帳される弘法大師彫像の秘仏を、12月31日(日)まで御開帳。弘法大師が彫った薬師如来像は「腹ごもり薬師」や「二体薬師」とも呼ばれ、胎内にはこの地方の領主・和気道隆が和銅5年(奈良時代頃)、桑の大木を切り彫造した小さな薬師如来像が納められている。


弘法大師像(善通寺御影) 香川県立ミュージアム所蔵
さらに香川県立ミュージアムでは、4月22日(土)から5月21日(日)まで、国宝10件、重要文化財15件を含む60作品を公開する特別展『空海 —史上最強、讃岐に舞い降りた不滅の巨人』を開催。空海その人のぬくもりを伝える名宝のほか、弘法大師信仰の広まりのなかで創出され継承されてきた御影や物語絵などが展示される。
日本の仏教のみならず、歴史や文化にも多大な影響を与えた空海。今も地域に守り伝えられている文化財を通じて、その壮大な功績に想いを馳せてはいかがだろうか。
◆総本山 善通寺
秘仏本尊「瞬目大師像」特別御開帳
【期間】4月23日(日)~6月15日(木) 9:00~17:00(入館16:30まで)
【拝観料】2,000円(前売1,800円)(宝物館、戒壇めぐり入場料を含む)
国指定重要文化財 五重塔特別公開
【期間】4月29日(土・祝)、30日(日)、5月1日(月)~7日(日)、13日(土)、14日(日)、20日(土)、21日(日)、27日(土)、28日(日)、6月3日(土)、4日(日)、10日(土)、11日(日)、14日(水)、15日(木) 9:00~16:00
【拝観料】300円
◆道隆寺 弘法大師彫像の秘仏御開帳
【期間】12月31日(日)まで
◆香川県立ミュージアム特別展『空海 —史上最強、讃岐に舞い降りた不滅の巨人』
【期間】4月22日(土)~5月21日(日)9:00~17:00(入館16:30まで)
【料金】1,200円、前売り・団体(20名以上)1,000円、高校生以下、65歳以上、障害者手帳をお持ちの方は無料
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