第二十四候 小満 末候「麦秋至」(ばくしゅういたる)のイメージ

Experience

Premium Calendar

第二十四候 小満 末候「麦秋至」

2019.5.28

麦秋至(ばくしゅういたる)
黄金に色づき始める麦穂が
青空の下でそよぐ季節

日本の季節は春・夏・秋・冬の四つだけではなく、初春の立春から始まり、晩冬の大寒に終わる二十四節気、さらに二十四節気をそれぞれ三つに分けて一年を72等分した、七十二候という細分化された繊細な季節がある。

 

「今=ここ」にある季節を、コンテンポラリーに切り取ったビジュアル、そして季寄せ―――
季節の気配・花鳥風月・草木などの折々の自然に眼差しを向ける感性豊かな暦・歳時記を意識した日常ほど、贅沢なものはない。

2019年5月21日〜6月5日
二十四節気 / 小満

 

小満とは万物の気が天地に満ち始める頃。草木も、花々も、鳥も、動物も、生命がみなぎり、輝きを増す。前年の秋から冬に植えた麦が成長して穂を実らせるため、ひと安心(少し満足)するという意味から小満といわれる。この時季は乾燥した日が多く、気候的にも秋に近い。

 

七十二候では、小満は第二十二候(初候)蚕起食桑(かいこおきてくわをくう)5/21〜5/25(2019)、第二十三候(次候)紅花栄(べにばなさかう)5/26〜5/31(2019)、第二十四候(末候) 麦秋至(ばくしゅういたる)6/1〜6/5(2019)の三つの季節に分けられる。

 

太陽の光を浴びて育っている桑の葉を、卵から孵化した蚕が盛んに食べて成長し、ひと月もすると白い糸を体に巻きつけて繭をつむぐ。古名では末摘花(すえつむはな)と呼ばれた紅花が、アザミに似た花を盛んに咲かせる季節でもある。この時期に麦穂を散らして吹き渡る強風は麦嵐、降る雨は麦雨と呼ばれる。

第二十四候 小満 末候
麦秋至(ばくしゅういたる)

緑色を経て、黄金に色づき始める麦の穂が青空のもとにそよぐ。
見上げれば空は高く青く、秋のような心地よさ。
強く差し込み始めた真夏のような光線が眩しい。
一面に水を貼られた田んぼは、鏡のように空と光を映す。
植物は旺盛に枝葉を広げ、虫たちも賑やかに活動を始める。
見えるもの、聞こえるもの、感じるものすべてが生命力に溢れている。


小満の歳時記・季寄せ

二十四節気 / 小満
七十二候 /
第二十二候(初候)蚕起食桑(かいこおきてくわをくう)5/21〜5/25(2019)
第二十三候(次候)紅花栄(べにばなさかう)5/26〜5/31(2019)
第二十四候(末候)麦秋至(ばくしゅういたる)6/1〜6/5(2019)

 

気配:麦嵐 天気雨 花:紅花 鈴蘭 はまなす 植物:麦
茶花:花菖蒲 百合 夏椿
色:黄金色 薄茶色 卯の花色
襲(かさね)の色目:百合(表-赤 裏-朽葉)苗色(表-淡青 裏-黄)
行事:衣替え 長良川鵜飼 野鳥:しじゅうがら
装い:単(ひとえ) 紗合わせ
料理:きすのてんぷら 菓子:水無月 氷室
魚貝:きす 野菜:さやいんげん らっきょう 果物:びわ
星座:北斗七星 季語:麦の秋 田植 梅雨
俳句:麦秋の野を従えて河曲がる(内藤吐天)

Photography by Mai Kise
Video editing by Mei Tsukishiro(Park Sutherland)


参考文献:『季語・歳時』『二十四節気と暦』国立天文台 暦計算室 貴重資料展示室、『合本俳句歳時記第五版』角川書店、『日本の色辞典』紫紅社、『かさねの色目-平安の配彩美』青幻舎、『四季の暮らし美しい朝夕巻一四季の着物春・夏』講談社、『俳句でつかう季語の植物図鑑』山川出版社

Premium Calendar

ページの先頭へ