第三十六候 大暑 末候「大雨時行」

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第三十六候 大暑 末候「大雨時行」

2019.7.23

大雨時行(たいうときどきふる)
晴れていてもにわかに訪れる夕立。
それでも暑さは続き、蝉時雨は止まらない。

日本の季節は春・夏・秋・冬の四つだけではなく、初春の立春から始まり、晩冬の大寒に終わる二十四節気、さらに二十四節気をそれぞれ三つに分けて一年を72等分した、七十二候という細分化された繊細な季節がある。

 

「今=ここ」にある季節を、コンテンポラリーに切り取ったビジュアル、そして季寄せ―――
季節の気配・花鳥風月・草木などの折々の自然に眼差しを向ける感性豊かな暦・歳時記を意識した日常ほど、贅沢なものはない。

第三十六候 大暑 末候「大雨時行」01 第三十六候 大暑 末候「大雨時行」01

2019年7月23日〜8月7日
二十四節気 / 大暑

二十四節気の大暑(たいしょ)とは、一年でもっとも気温が高く、暑さが厳しい季節。日本人は猛暑をも楽しむかのように、花火大会、風鈴、打ち水などの夏の風物詩で日常の生活に盛夏の彩りを添えてきた。うだるような日差しから一転、雷を伴う夕立が去った後には、地面から昇り立つ雨の香り。全国各地で開かれる花火大会に浴衣で出かけるのも、風情ある夏の楽しみ。

 

七十二候では、大暑は第三十四候(初候)桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)7/23〜7/27(2019)、第三十五候(次候)土潤溽暑(つちうるおってむしあつし)7/28〜8/1(2019)、第三十六候(末候)大雨時行(たいうときどきふる)8/2〜8/7(2019)の三つの季節に分けられる。

 

大暑の頃、すらりとした大木の梢高く薄紫の花を咲かせる桐は、昔から神聖な木として紋様や意匠に用いられてきた。真夏のさなかに暑さに屈することなく花を咲かせ、やがて実をつけるその姿は見た目にも涼やかで凛々しさを感じる。夕立などの大雨によって潤った地面からは、蒸し蒸しとした熱気が立ち上がる。夏の雨が時に激しく地面を叩く季節。雨のない日の夕方の夏の風物詩といえば打ち水。そして火照った体を冷ますための行水。にいにいぜみ、あぶらぜみ、みんみんぜみ、ひぐらし、くまぜみ・・・。夕立と並ぶ夏の時雨といえば大音量の蝉時雨。


第三十六候 大暑 末候「大雨時行」03 第三十六候 大暑 末候「大雨時行」03

第三十六候 (末候)
大雨時行(たいうときどきふる)

蝉時雨、風鈴の音、夕涼み、花火大会・・・数々の風情豊かな夏の風物詩。

幼い日の記憶として今も鮮やかに思い浮かぶのは、
家族揃って浴衣で楽しんだ線香花火、
海水浴の砂浜で大笑いしたすいか割り、
青空に打ち上げ花火のように咲く庭の百日紅(さるすべり)。

一服の涼やかな風の感触とともに。

第三十六候 大暑 末候「大雨時行」04 第三十六候 大暑 末候「大雨時行」04

大暑の歳時記・季寄せ

二十四節気 / 大暑
七十二候 /
第三十四候 桐始結花(きりはじめてはなをむすぶ)7/23〜7/27(2019)
第三十五候 土潤溽暑(つちうるおってむしあつし)7/28〜8/1(2019)
第三十六候 大雨時行(たいうときどきふる)8/2〜8/7(2019)
気配:夕立 入道雲 花:桐 百日紅(さるすべり)
茶花:はまなす 釣船草
襲(かさね)の色目:撫子(表-紅 裏-淡紫) 蝉の羽(表-檜皮色 裏-青)
行事:土用干し 花火大会 ねぶた祭り(青森) 竿燈祭り(秋田)
鳥:夜鷹 虫:クワガタムシ 装い:麻 絽 紗 上布
料理:土用の鰻 そうめん 菓子:かき氷
魚貝:おこぜ  野菜:茄子 きゅうり 枝豆 果物:すいか
星座:さそり座 季語:暑気払い 蝉 蟬時雨
俳句:閑さや岩にしみ入る蝉の声(芭蕉)

第三十二候 小暑 次候「蓮始開」05 第三十二候 小暑 次候「蓮始開」05
Photography by Mai Kise

 

参考文献:『季語・歳時』『二十四節気と暦』国立天文台 暦計算室 貴重資料展示室、『合本俳句歳時記第五版』角川書店、『かさねの色目-平安の配彩美』青幻舎、『四季の暮らし美しい朝夕巻一四季の着物春・夏』講談社、『きもの歳時記』山下悦子

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