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科学的に再現できない木質建築の可能性に迫る「- Green, Green and Tropical - 木質時代の東南アジア建築展」

2019.02.18
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Eleena Jamil「Bamboo Playhouse」2015年 © Eleena Jamil Architect

東南アジア諸国は、黒檀や紫檀、マホガニーやチークなど、建築資材として、また家具などへ加工する目的としても珍重される高品質の木材が多く産出されるエリアです。木材の他にも、竹などの植物が多く揃っているため、古くから東南アジアの人々の暮らしの中には、木質建築や木製家具が欠かせないものとなっています。

ハイテクノロジーな素材や建築技術に対して、これらの木質建築は“スローテクノロジー”と分類されていますが、スローだからこその多様性や適応力、伝統的かつ革新的な技術はどう進化していくのか、解き明かす展覧会が開催中です。

2019年5月6日(月)まで、東京・天王洲の建築倉庫ミュージアムで開催されている「- Green, Green and Tropical - 木質時代の東南アジア建築展」は、東南アジアの多種多様な木質建築群を紹介し、これまで地域住民によって共有されてきた、木材や植物材料を使った建築の技術やノウハウ、隠されたシステムを明らかにする展覧会です。


Andry Widyowijatnoko「Great Hall OBI Eco Campus」2011年 ©Andry Widyowijatnoko

自然由来の木材や植物という素材は、地域で産出され地域に土着の材料として建築や家具に取り入れられていくだけでなく、製品として完成したその後も、再生材料として再び活かされる可能性を持っています。予期せぬ災害に見舞われたとき、手に入る材料と従来からある構法を利用して被災後の生活の復興を目指す緊急性の高い計画などにも、木質建築は高い適応力を発揮します。

本展覧会では、自然素材や土着の材料など、科学的に再現できない建築材料や技術を用いたプロジェクトを紹介。木材の再利用やリサイクルに焦点を当てて東南アジアの新世代の建築家による注目の作品などを展示し、木質デザインの新潮流とその可能性を探っていきます。


坂 茂「Paper Temporary Shelter - Philippines」2014年 ©Voluntary Architects Network

展覧会の会場となる建築倉庫ミュージアムは、建築文化の価値を高めることを目的として、建築模型に特化して展示する珍しい施設です。国内外で活躍している建築家や設計事務所による、建築作品のスタディ模型から完成模型までをテーマに沿って展示し、建築およびそれを縮小した建築模型との新たな出会いの場として期待されています。

日本の木造建築にも通ずるところが多い、東南アジアの伝統的かつ革新的な木質建築文化。新たな刺激を求めて、建築倉庫へ足を運んでみてはいかがでしょう。

 

◆- Green, Green and Tropical – 木質時代の東南アジア建築展
会期:2019年5月6日(月・祝)まで ※3/4(月)~3/26(火)の期間は休館
会場:建築倉庫ミュージアム 展示室B
    東京都品川区東品川2-6-10
開館時間:火曜〜日曜 11時〜19時(最終入館18時)
休館日:月曜(祝日の場合、翌火曜休館)
公式サイト:https://archi-depot.com/