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株式会社ウェルカム 代表取締役 横川正紀氏インタビュー《後編》

2018.11.02
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インテリアショップ「GEORGE’S 」「CIBONE」、そして NY発祥の“食のセレクトショップ”「DEAN & DELUCA」など、「感性の共鳴」を企業理念に様々なブランドを展開している株式会社ウェルカム。今回は代表取締役 横川正紀さんにお話をうかがいました。

ールではなく感性でつなぐ

DEAN & DELUCAの思想に流れるルールではなく感性でつながる考え方は、ウェルカムの企業理念にも現れています。

「企業理念は「感性の共鳴」。ルールで縛っても未来はどんどん変わってしまいます。多様性の中、誰か一人の答えが必ずしもあっているとは限らないですし、僕らのような仕事は常にクリエイティブを求められる。となると、みんなをつなぐのは感性しかない。自分たちの価値観を共有した上で、あとはクリエイションを楽しもうという考えでいます」

本の美しいものを海外へ

これまではCIBONEやDEAN & DELUCAで海外商品を日本に紹介してきたウェルカムですが、近年は外務省がロンドン・ロサンゼルスなどに開設する「ジャパン・ハウス」では商品のキュレーションを担当。日本の商品の魅力も積極的に発信しています。

「DEAN & DELUCAのセレクトでも日本製品の魅力の奥深さを感じているので、造り手などさまざまな方たちとつながりながら、少しずつやっていきたいと思っています。B to Cだけではなく日本食レストランをやっている人たちに必要な食材、器などを届けるようなB to Bでも可能性はあると思っています」


ジャパン・ハウス ロンドン(写真提供:ウェルカム)

DEAN & DELUCAがカフェやケータリング、カタログギフトなど、日本でその可能性を広げていったのも、固定概念を持たずウェルカムが雑貨とかインテリアで培った表現方法があったからと言えるでしょう。

「ジャパン・ハウスもそのひとつですが、近年はホテルのプロデュースや商業施設の開発、地域活性の行政のプロジェクトも多くなってきました。自分たちがお店を作ってきたノウハウや経験・ネットワークを別の形で生かせば街づくりとか、メディアや学校、あるいは一次産業との連動など、もっとカテゴリーをまたいでやれることはあると思っています」

 

から広がる大きな可能性

学生時代は建築を学んでいたという横川さん。当時感じていた思いがだんだんと形になっているそうです。

「残念ながら建築家にはなれませんでしたが、いつか建物の中に入るコンテンツを作る人間になって、建物を作る人と一緒に仕事しようというのが、建築やめた時の自分に対する約束だったんです。それから約25年。1軒のインテリアショップから始まった仕事ですが、だんだんとその約束に近づいてきている気がします」

後さまざまな分野で、これまでの経験を活かしていきたいという横川さん。
一軒の店には、大きな可能性が秘められていると話してくれました。

「店づくりは街づくりなんです。自分が気に入ったモノを集めた雑貨屋が1軒できると、そんな雑貨が好きなお客さんが集まるようになる。そして、そんな雑貨を使ったカフェができると、またそんな感じが好きな花屋ができ本屋ができ、4軒ぐらいつながればその雰囲気が好きな人たちが集まってくる。そうすればマーケットもできるし、さらにカフェもまた増える…街の色ってそうやってできてくるものだと思うんです。今はまず施設としてのカタチがあって、そこに呼ばれてきた店が並ぶのが商業施設の作られ方。お店をやりたい人や住みたい人が連なっていき、だんだん街の色になっていくという、本来の街の作り方ができないかなと考えてます」

《前編》はコチラから

<プロフィール>

横川正紀(よこかわ まさき)

株式会社ウェルカム 代表取締役
1972年東京都生まれ。2000年創業。2001年「CIBONE」をオープン。2003年には「DEAN & DELUCA」の日本での展開を始める。その後も国立新美術館ミュージアム「スーベニアフロムトーキョー」、くらしのDIYをテーマにした「TODAY'S SPECIAL」を立ち上げる。2016年にWELCOME GROUPとして統合し、そんな経験とネットワークを活かし施設開発・街づくり・ホテルのプロデュースも手掛ける。食とデザインを軸にライフスタイルの提案を拡充している。

 

取材/島村美緒(プレミアムジャパン編集長)、文/牛丸由紀子、写真/山村隆彦(人物)