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“銀座が、銀座であり続ける”努力《後編》

2017.12.18
外観_08(ライトアップ)

夜の銀座の街並みとライトアップされたGINZA SIX

 「銀実会」ももちろん、全銀座会に参加する組織のひとつ。40歳までの現役会員で街の仕事を担い、銀座の催事などでは沿道警備やお客様の案内などを担当しています。現在40歳までの現役メンバーは約60名で、40歳以上のOB会員は約220名だそうです。この他、全銀座会には、レストランなどが加盟する「銀座料理飲食業組合連合会」、「銀座社交飲料協会」、画廊の組織である「銀座ギャラリーズ」、「銀座百点」誌を毎月発行している「銀座百店会」など、銀座らしい業界団体も加盟しています。

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 「銀座の自治組織に関わるようになって初めて知ったのが、先輩達がずっとされてきた“銀座らしい街づくり”への努力でした。銀座は店舗や業態の入れ替わりが激しい場所です。時代の流れに寄り添いながらも、銀座という街の個性や品格を保ち続ける。これはやっぱり、大変なことです」。
 最近の例で言えば、今年2017年に開業した「GINZA SIX」。ビル全体やファサードのデザインが銀座らしいものになるよう、お願いをしました。全銀座会には環境安全委員会、催事委員会など9つの委員会がありますが、街づくりについては、「銀座街づくり委員会」とその下部組織である「銀座街づくり会議・銀座デザイン協議会」が担当をしています。
 「西銀座通りで開催する『銀座柳まつり』、銀座通り周辺では8月の『ゆかたで銀ぶら』、秋の『オータムギンザ』など、イベントも多数あります。これらを運営するのも、我々の役割のひとつです」。

銀茶①
オータムギンザのイベントの一つ、「銀茶会」の様子

 規制により、銀座通りでは基本的にイベントを行うことはできません。そのため、区道などを使用します。通りは巨大な公共スペースでもあり、集客力・影響力が莫大であるため、運営側にも細やかな配慮が必要となります。
 「防災対策も、全銀座会としての重要な業務で、防災対策委員会が主体となって担当します。銀座全体で行う震災訓練は毎年8月最終金曜に実施し、今年2017年で36回目となりました。毎年、4,000~5,000名の方にご参加いただいており、これもまた、『銀座はみなで考え、行動する』という伝統の賜だと思っています」。
 銀座は、一見すると華やかな街です。そこで楽しく過ごすお客様にはこういった裏側はあまり見えませんが、努力を表にあまり出さないのもまた、銀座らしさなのかもしれません。

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「祖父も、銀座通連合会の活動に関わっていたそうです。私自身も街の仕事をすることで勉強になりましたし、銀座の先輩方と打ち解けたお話をさせてもらえるなど、ありがたいことも多々あります」。
 銀座が、銀座であり続けるための努力は、一朝一夕のものではありません。銀座で実際に商売をする人々が、自ら考え、行動し、よりよいパブリック空間を運営する。彼らにとっての当たり前は、21世紀の今、非常に珍しく、かつ高度なものとなりました。

 

お話をうかがった人:谷澤信一さん(株式会社銀座タニザワ 代表取締役社長)

1955年生まれ。 学習院大学法学部卒業後、株式会社伊勢丹に入社。1982年、株式会社銀座タニザワ入社。1993年、株式会社銀座タニザワ代表取締役社長に就任、現在に至る。
また、1997年、銀座通連合会常務理事に就任。以降、文化活動委員長、総務委員長、環境安全委員長を歴任し、2013年、一般社団法人銀座通連合会の理事長及び全銀座会代表幹事に就任、銀座の街の様々な活動に日々携わっている。