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アートシーンを超えて独自のフィールドで活躍する奇才、パリ在住アーティスト・田中麻記子さん 《後編》

2018.09.04
2. 後編1_MAIN_pj1808-09267

画家という枠を超えて独自のフィールドで活躍する、パリ在住アーティストの田中麻記子。後編では開催中の展覧会への思いや、これから挑戦してみたいフィールドなどについてお話し頂きました。

 

家活動をしていて、日本人であることを意識しますか。

自分というより、周りが意識していますね。とても好意的ですが。周りが意識することで、自分も意識するようになるという感じです。ただ、日本に帰ってきたときに、以前よりも神社やお寺が心から落ち着くと思うようになりましたので、よく足を運びます。鳥居の堂々としたシンプルさなどは、見ていて清々しいです。

 

 

今回の個展「Vu Vu」(NADiff a/p/a/r/t で9/9まで開催)はインスタレーションですね。

はい。インスタレーションは以前にもやったことがありますが、ここまで絵がないのは初めてです。空間を1枚の紙のように捉えて、私のデイリードローイングのような自由な感覚で作りました。夜空、天の川、織姫様と彦星様、大きな海、氷の鳥居、音、ワイン。一見、支離滅裂ですが、7月11日に日本に帰ってきてから見たものを瞬間的に形にして、私のこの春から夏の日記のようなリアルな作品になりました。この感じで行くと、次回はもっと絵がなくなっちゃいそうです。

後、挑戦してみたいことはありますか。

音楽です。アニメーションでも音まで自分で作って、映像作品みたいなものにしたいです。でも、今は鼻歌を歌うくらいなので、もっとギターを練習しなくではだめですね。いつも私の作品を見ていて下さる方達がいらっしゃり、有難いと思います。ですが、今後は更に自分のやりたいことをストレートに自由に表現していこうと思っています。○○が良いからまた描いて、など言ってくださる方はいますが、例えそれが全く逆の方向性であっても、自分がやりたかったら形にしていこうと思っています。

 

 

仕事を離れて、趣味などやってみたいことはありますか?

やはり音楽です。男に生まれ変わりギタリストになりたいです。女でも良いのですが、理想のギタリスト像が頭にいつもあり、私が男であったらなれそうな気もします、が、それは来世以降です。今世でもギターの練習はやはりやろうと思います。あと、旅行も大好きですが、今行きたいところは、イランと、ボリビアです。(イランは現在少し不安定ですが。。)特にイランは家庭料理が本当に美味しくて、まるで妖精のご飯かと思う繊細なハーブ使いに惹かれます。エココロというサイトで私がパリの多国籍レストランを紹介する連載も始まり、第一回目がイラン料理です。

食と文化、またその民族音楽の関係性は、常に関心のあることです。今回の新刊『Vu Vu』の作品たちもパリで見られるそのような事象がモチーフの一部でもあります。

 

 

◆田中麻記子「Vu Vu」展

会期:2018年8月3日(金)~ 9月9日(日)
会場:NADiff a/p/a/r/t B1F(東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F)
時間:12:00~20:00(月曜定休日)
入場料:無料
お問い合わせ:TEL03-3446-4977

http://www.nadiff.com/?p=10410

 

同時開催

◆田中麻記子展

会期:2018年8月21日(火)~8月26日(日)
会場:森岡書店(東京都中央区銀座1-28-15 鈴木ビル)

https://soken.moriokashoten.com/

 

新刊情報

田中麻記子『Vu Vu』

出版: HeHe/ヒヒ
仕様: A4変形、仮フランス装丁/72ページ
デザイン: 竹廣 倫
定価: 3,800円(税別)
発行日:2018年8月

http://hehepress.com/vuvu/

 

《前編はコチラから》

 

田中麻記子(たなか まきこ)

1975年東京生まれ、1994年女子美術短期大学服飾デザイン科卒業。2009年第12回岡本太郎現代芸術賞入選。 2013年文化庁新進芸術家海外研修員(フランス、パリ)。ピエール・エルメ・パリ・ジャポン青山店のシンボル「マカロン・ベイビー(Macaron Baby)」のデザイン及びアニメーションの担当、資生堂「花椿」Web版にてパリの季節の食材をテーマにしたアニメーション&コラム「空想ガストロノミー」を連載するなど、独自の作品世界が幅広い層に支持され、アートシーンに留まらないフィールドで活躍。
http://tanakamakiko.com/

 

取材/島村美緒(プレミアムジャパン編集長)、文/高橋美子、写真/古谷利幸