文=中嶋千祥(Premium Japan編集部)
編集部コラム「素敵の周辺」。今回のテーマは「心と身体にきれいとパワーを取り戻す東京のスパ3選」。なんでこんなにスパに惹かれるのか、その起源を紐解き、東京のホテルスパ厳選3選---グランド ハイアット 東京のNagomi スパ アンド フィットネス、オークラ東京のオークラ スパ、星のや東京のスパなど、東京のホテルスパを3か所紹介したい。
スパ……その魅惑的な存在にフォーカスが当たった1990年代のこと
年末の慌ただしさも高まってきて、なんだかとっても疲れが溜まっている人も多いと思う。宇多田ヒカルの「二時間だけのバカンス」ではないけれど、二時間、いや、できれば半日から1日、心も身体も癒してくれる自分だけのバカンスにはホテルスパを、という提案である。
今や海外リゾートのみならず、スパに注力するホテルも多い。スパ……。この響きに心を奪われ続けて数十年。そもそも、こんなにスパが普及したのはいつだったんだろう?
1990~2000年代、女性誌などを中心に海外スパ特集が盛り上がっていたことを鮮明に覚えている。アマンリゾートに着くと花を撒く少女がいる!とか、マンダリン オリエンタル バンコクのスパへ行くにはチャオプラヤ川を船で渡る!とか、私の心ははるか彼方のバリ島やバンコクへと飛んで行った。その特集を読むだけで当時の日本の女子たちは皆、癒されていたし、実際バリ島のどんなスパにも必ず日本人スタッフがいたというくらい、日本人が大挙して訪れていたという。
それから幾年月。ラグジュアリーホテル系だけでなく、町中のスパ(町スパ、というらしい)も増えたけれど、トリートメントも、サービスも、そのラグジュアリーな雰囲気も込みで考えたら、やっぱりホテルスパである。
それぞれの特徴を打ち出し、更に進化していったホテルスパ。ハード面の充実もさることながら、ウェルネスメニューも充実し、そのホテルのシグネチャーとなるようなメニューを開発することも余念がない。
旅行先で楽しむだけではなくなったスパ。生活にちょっとした贅沢を持ち込んで、心身にこびりついた疲れをすっぱりと脱がせてくれるようなホテルスパの体験で、日頃の憂さを払ってしまおう。
今回のお勧め「東京のホテルスパ3選」
新メニューの開発、ラグジュアリーな環境、唸らせるテクニックなど、今お勧めしたい東京のホテルスパ3選を紹介!
怒涛のテクニックで心身のコリもほぐれる
Nagomi スパ アンド フィットネス/グランド ハイアット 東京
グランド ハイアット 東京のスパ、Nagomi スパ アンド フィットネスは、そのエントランスからまるで別世界。ついさっきまで六本木ヒルズのざわめきの中にいたのがウソのように静かだ。アンダーなライティングはシックで、静けさをより強調し、心に落ち着きをもたらしてくれるよう。まさに和むという感覚。
プールやジャクジーを真横に見ながら、まずはバスルームへ。ジャクジーのブクブクとした泡で身体を温めたら、バスローブをまとって、Nagomiのレセプションへ移動すると、担当のセラピストが待っていてくれる。
今回紹介するのは12月31日まで提供している「星座のエレメンタルトリートメント」。12星座の4つのエレメント「火・土・風・水」の特性に合わせて調合した、4種類のオリジナルオイルから1つ選び、丹念に全身をマッサージする。選んだのは風のエレメントのオイル「スカイ ブリーズ」。ユーカリ、ベルガモット、レモングラス、ティーツリーで構成されたオイルだ。マッサージの最中にも、それぞれの香りが漂ってくる。現れる香りには時間差があり異なるのだけど、どれも清々しく、気分も爽やかに、軽やかになるようだった。
とにかくセラピストのテクニックが凄い。時間内ノンストップ、好みの力加減でたっぷりマッサージされる至福の時が続く。時間めいっぱいのトリートメントに、心も身体もほぐれきった!という想いが押し寄せ、感動しきり。トリートメントの後には、ホテルオリジナルのチョコレート 「Grande H」がサーブされ、セラピストへさらに心からの感謝を送ってしまうこと必定である。
Nagomi スパ アンド フィットネス/グランド ハイアット 東京
「星座のエレメンタルトリートメント(90 分 36,300円)」は12月31日まで提供。2026年1月からは、肌の新陳代謝促進や抗酸化作用など高い美容効果が期待できると言われている金箔と、美肌を育む日本伝統の発酵成分を豊富に含む酒粕を取り入れたトリートメント「金箔パック&発酵酒粕スクラブ 開運トリートメント(120分 40,700円)」がスタート。スパ好きの心をグッとつかむメニューを開発している。※金額はすべて税込、サービス料15%別
心も身体も時間も溶けてしまうほどリラックス
オークラ スパ/オークラ東京
東京のど真ん中にこんな場所があったとは……。バスローブ姿でソファに身体を預け、ハーブティーを飲みながら、東京タワーを眺めている気分を思い浮かべてみてほしい。ここはオークラ東京のオークラ スパ。ロッカールーム、ドレッシングルーム、バスルームそして窓から東京タワーを目の前にするリラクゼーションルームまで、想像を超える広さ。初見ではちょっと迷ってしまうかもしれない 。それくらい、ゆったりとしている。
2025年3月にスパのメニューを一新。特にボディトリートメントは、日本古来より伝わる「香(こう)」「酒粕」「米ぬか」などを取り入れ、日本の四季や自然を感じさせるものに進化。オークラ スパならこれ!と言える2種類のボディトリートメントコース「Yawaragi(やわらぎ)」を開発した。今回は米ぬかのボディスクラブで身体を磨き上げる「和爽(わそう」をチョイス。トリートメントはまず聞香(もんこう)から始まる。香道で用いられる貴重な伽羅を焚き、その香りを3回「聞く」のだ。なんともゆかしい香りに満たされる。
酒粕を取り入れたフットバスから始まり、ホットストーンで身体を温めながら、マッサージしていく。ホットストーンから伝わる熱は、ふんわりと、でも身体の芯までよく温まる。セラピストの心地よいマッサージとの相乗効果で、身体から無駄な力がすーっと抜けていくようだ。その後、粒子の細かい米ぬかでスクラブし、シャワーで洗い流すと肌はスベスベに。そして米油のマッサージで仕上げる90分だ。「和爽」というネーミング通り、肌はやわらかに潤い、気分は爽快そのものトリートメントだった。トリートメントの後は、リラクゼーションルームに移動し、ハーブティーを飲みながらソファでくつろぐ時間の優越は言葉にならない。心も身体も時間もとろけさせるスパ体験である。
オークラ スパ/オークラ東京
「Yawaragi(やわらぎ)」には、酒粕を使用し、肌に潤いを与える「和癒(わゆ)90分」(46,000円)と、今回紹介した米ぬかを使用する「和爽(わそう)90分」(46,000円)の2種類を用意。日本の美意識を感じさせるトリートメントだ。ライトアフタヌーンティーとトリートメントが付いた限定プランなどもある。トリートメントも、バスルームも、リラクゼーションルームも、スパとして理想的。オークラ東京ならではの贅沢を堪能できる。※金額はすべて税、サービス料込
星のや東京 スパ
東京の中心部、日本旅館でくつろいで癒されるスパ+宿泊体験
ああ疲れた、どこか温泉に行きたいな……と思っても、行く時間がない。でも大丈夫。私たちには星のや東京がある。旅館のくつろぎとスパが、東京の心臓部とも言える、大手町にあるのだ。星のや東京は地上17階建てのモダンなビル。でもここはまさに「塔の日本旅館」だ。エントランスで靴を脱げば、そこから先は畳敷き。いぐさの青い香り、足裏から伝わる畳の感触に、旅に出て遠くに来たような、そんな錯覚を起こさせる。
地下1500mから汲み上げる大手町温泉を堪能できる星のや東京のスパは、宿泊者限定。トリートメントの前に温泉に浸かり、身体を伸ばしてみる。薄い褐色がかっている大手町温泉は、肌当たりがやさしく、とても温まるお湯だ。ほの暗い浴室を抜けて露天風呂へと進むと、頭上はスクエアに切り取られ、東京の空を見上げながら温泉を楽しんでいると、時間はあっという間に経ってしまう。
通されたトリートメントルームは、ウッディなインテリアと白い障子が清々しく、温かい雰囲気だ。ボディトリートメント「四季90分(28,000円)」は、葉玉を使ったトリートメント。葉玉は、アジアのスパではおなじみのハーバルボールを星のや東京独自にアレンジしたもの。ほのかなヨモギの香りはどこか懐かしい。蒸しあげた葉玉で、脚や背中を温かく包んだ後に、全身のオイルトリートメントすると、うつらうつら夢の世界へと誘われる。トリートメント後、セラピストから渡されるハーブティーを部屋で飲んだ後、早速ベッドの中へと身体を滑らせる。どこか遠くの山あいの温泉にでも来ているようで、ここが東京だということを忘れている。
星のや東京 スパ
トリートメント前に大手町温泉に浸かる僥倖を浴せるのは星のや東京だからこそのおもてなし。大手町温泉の泉質は、含よう素-ナトリウム-塩化物強塩温泉。薄い茶褐色で、ほんのりととろみのあるお湯は保湿・保温効果が高く、冷え性や疲労回復に効果があると言われている。ボディトリートメント4種類、ボディ&フェイシャルトリートメントは2種類(23,000円~ )を用意。宿泊予約時にスパの予約もしておきたい。また二泊三日で心身を整える「深呼吸養生」(1名157,000円 宿泊費別))は、ボディリメイク、ストレッチ、そして宿泊中2回のスパトリートメントを含むプログラム。自分の身体と心に向きあう時間を得られる。※金額はすべて税、サービス料別
「素敵の周辺」とは
美容やファッション、エイジングなど、素敵に心地よく生きるためのヒントをお届ける編集部ブログ「素敵の周辺」。きれいな人は生まれ持った容姿が必要かもしれないけれど、素敵な人は自分の在り方がすべて。だから、誰でも素敵な人にはなれるし、そうありたいと思う編集部の気持ちから、このタイトルを付けました。時には発表会情報なども織り交ぜながら、お伝えしていきます。
中嶋千祥 Chisa Nakajima
編集NことPremium Japanの編集長ダイリ。1950~60年代の日本映画鑑賞とワインを飲むのが大好き。戦後の女性誌収集が趣味というちょいオタク。
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