特集:『The Wonder 500™』第8回「昇文堂印鑑」

2015.11.23

 

 

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お気に入りの枝を探す作業からの印鑑作り

The Wonder 500™に認定された昇文堂印鑑は、そのスタイルも個性的ですが、販売方法も独特です。まずは昇文堂印鑑を取り扱う東京・千駄ヶ谷にある「紙と紙にまつわるプロダクト」がコンセプトの「パピエラボ」へ実際に来店し、印章に使用する薩摩ツゲの枝を選ぶところからはじまります。印面となる枝の切り口や、枝ぶりからお気に入りを探す作業からとなるのです。

その後、選んだ枝に対してデザイン案が3つ出され、決定次第、彫る行程へと進みます。枝に篆刻するのは鹿児島・枕崎に住む印鑑職人の神田昇さん。一般的に販売されているハンコと違い、丸くない個性的な印面の形に合わせ、伝統ある篆書体に遊び心を加えて篆刻するのです。

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誤差の少ない高級材「薩摩ツゲ」を使用

材料として使用されるツゲの木は、成長に時間がかかる一方、材質緻密で硬く丈夫なため古くから将棋の、そろばんの珠、三味線のバチに使われてきました。その中でも薩摩ツゲは、江戸時代から櫛材として珍重されてきた高級材。硬く変形しにくいため、ハンコの材料としても最適でした。

日本はハンコ社会などと言われ、一般生活でハンコを押す機会が多々あります。もともとハンコは中国から伝来したもので、中国を中心としたアジア圏に広く伝わっていますが、ハンコが伝来した当初から日本では他の国に見ることができない特異な使われ方となったようです。

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実印登録も可能な個性的印鑑

印鑑職人・神田さんはたくさんの文字知識の中から、印面の形に合わせたアレンジを加えていくのですが、アルファベットにも対応でき、一片が1センチ以上3センチ未満という規定を守ればもちろん実印登録も可能。

The Wonder 500™プロデューサーによると「職人の技と実用性、個性と遊び心を兼ね備えた逸品です」とのこと。昇文堂印鑑の通常納期は、オーダーから5ヶ月ほど。世界に二つとない印章が完成するのです。

 

PAPIER LABO.
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