カルチャー

特選“和紙”:江戸時代からの職人技を受け継ぐ地球儀提灯「Globe」

2016.05.25

 

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使われているのは日本最高峰の手漉き和紙、本美濃紙

やわらかな光をまとった美しい球体。そこに淡い墨で描き出された大陸。使われているのは、国が指定する重要無形文化財の本美濃紙です。この日本最高峰の手漉き和紙で作られた地球儀提灯「Globe」が生まれたのは、今から10年以上前。地球のことを考えて行動する日として、毎年4月22日に開催されている地球市民フェスティバル「アースデイ東京」を機に企画されました。

制作しているのは、明治22年の創業以来、和紙の販売とともに岐阜提灯をはじめとした全国の提灯用紙の絵付けを手がけてきた「家田紙工」。絵付けの技とともに、提灯に合った和紙や陰影、色彩など、あらゆることを追究してきた会社です。

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“真球”に見せる形を作ること自体が、至難の技

120年以上に渡って代々提灯を手がけてきた家田紙工。この地球儀提灯にも伝統の技が凝縮されています。使われているのは、本美濃紙の中でも美しく光を通す、ごく薄い和紙。そこへ大陸の形を描くシルクスクリーンが施されていますが、インクとして使用しているのは日本の墨。紙が薄いため、一般的なシルクスクリーンの技法で墨を使うと破けてしまうので、台に張り付けて印刷したものを後ではがすという非常に手間のかかる作業となります。

全部で8枚の和紙を貼り合わせて作られていますが、つなぎ目をなめらかにすることも重要。1枚でもずれればきれいな地球儀にはなりません。真ん丸の真球に見せるため、縦方向に10%ほど縮む性質がある提灯の特性なども考慮に入れて制作されました。

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