特集:『The Wonder 500™』第1回「菓子皿」

2015.11.10

【The Wonder 500™ 認定041菓子皿(角)/キッチン雑貨

rd850_The Wonder500_041_01

趣のある取手付きの菓子皿

溶解させた金属を型に流し込んで造られる鋳造技術は、古くからある大量生産金属加工のひとつです。岩手県盛岡市にファクトリーを構える鈴木盛久工房の取手付きの菓子皿は、侘び寂びを感じる趣のある風合い。皿の表面に浮かび上がる文字と錆びたような仕上がり、独特な形状が際立っています。

rd850_The Wonder500_041_02

錆びているようで、錆止めされている

その製造工程は複雑で繊細です。まずは完成形と同様の木型を製作し、それを使って型取りした鋳型を製作します。鋳型には荒挽き、中挽き、仕上げ挽きの砂が用いられますが、仕上げ挽きの砂の細かさは絹で濾したような細かい砂なので絹真土と呼ばれています。

砂が乾燥しないうちに紋様を描き、敵機の表面に微妙な風合いを残す肌付けを施すのです。型が出来上がったところで鋳込み、溶解した金属を流し込みます。

型を外せば出来上がりではなく、加熱した作品に漆を焼き付けて下地処理、その上におはぐろを塗ります。これらは装飾的な効果と同時に、錆止めでもあるのです。さらなる色つけなどを施されて南部鉄器の製品は誕生するのです。

rd850_The Wonder500_041_03

伝統技法によるモダンな菓子皿

南部鉄器の町として知られている岩手県盛岡市一帯は慶長年間より、その鋳造産業にとりくんできました。そして寛永2年(1625年)に旧南部藩御用鋳物師として鈴木盛久工房は創業したのです。

現在、15代続く歴史ある老舗は、伝統工芸を守りつつも新しい商品開発に意欲的に取り組んでいます。モダンな雰囲気があるこの菓子皿は、その伝統を身近に感じることができる逸品ということで、The Wonder 500™に認定されたのです。

 

有限会社鈴木盛久工房
http://www.suzukimorihisa.com

 


big500logo

https://thewonder500.com