現代人の心に響く春信の浮世絵を集めたポップな一冊『ARTBOX 鈴木春信』

2017.08.26

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浮世絵師 鈴木春信の魅力を紐とく一冊『ARTBOX 鈴木春信』が発売となりました。

江戸時代中期に活躍した鈴木春信の主な活躍期間は、1760年頃から10年ほどと、とても短いのですが、 当時誕生したばかりの錦絵のジャンルで、 独自のスタイルの作品を数多く発表し、 絶大な人気を博しました。  そして今、 美しく、かわいらしく、ちょっぴり「へんてこ」な春信の作品があらたに注目されています。本書は、 数ある作品の中から現代を生きる私たちの心に、 グッとくる作品ばかりを集めた「小さな春信全集」です。

春信の代表的な作品をいくつかご紹介いたします。

 

■おかしな状況ばかり

美人が鳥に乗って空を飛んでいたり、 唐傘を持ってジャンプしたり、 あるいは大黒さんが胴上げされていたり、 大きな甕から子どもが飛び出てきたり……。 春信の 「え、 何これ?」というへんてこな状況が描かれた絵には驚かされますが、じつは、 どれもちゃんと意味があるのです。本書では、その隠された意味も丁寧に解説されています。

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■恋する風景

春信の浮世絵の見どころである、恋人たちのいる情景。 ほとんどがまだ少年・少女と言えるような若い男女で、肉感をできるだけ排したその中性的な描写で描かれる恋人たちはとても可憐です。その美しさは「夢見るような」と評されるほど。 二人で蛍狩りに出かけたり、 手紙をめぐって諍いをしていたり、 蹴鞠をきっかけに出会ったりと、 現代とさほど変わらない光景が興味深いですね。

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■かわいい子ども

春信が活躍したのは、 子どもを主役とした「子ども絵」というジャンルが確立した時代。 春信の浮世絵にもたくさんの子どもが登場します。 「かわいい子ども」というタイトルに反し、「かわいい」という単純なひと言では形容できないような子どもたちもいて、 それもまた、人物の表情を極力抑えた春信の浮世絵ならではの魅力なのでしょう。

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■四季の江戸

春信の作品を見ていると観桜、 花火に川遊び、観月と、江戸時代の人が四季の移ろいに敏感で、 そして如何に季節を愛でていたかがよくわかります。  雪の表現には「きめ出し」というモコっとした押しの加工が。

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■美人図鑑

浮世絵といえば、 美人画。 とりわけ、 春信の美人画は、 今も昔も不動の人気を誇る美しさなので是非見てみては。

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ちょっとへんてこ、だけど私達現代人の心になぜか響く鈴木春信ワールドをご堪能あれ。

 

『ARTBOX 鈴木春信』

定価:本体2,200円(税別)

 

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