恵比寿「日本料理 四四A2」:「メイドインジャパン見つけた」 vol.2 渡辺ゆり子

2016.02.14

 

日本の伝統と新しさのコラボ。季節感溢れるイノベーテイブな和食店

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日本酒ペアリング・コースが楽しめる「日本料理 四四A2」

今時、レストラン取材のリサーチに必須なのは“ネット検索”。とはいうものの長年繰り返していると、実は探し物を直球で見つける事は、意外に困難なのです。結局は足で探す。信用出来る人の情報。これが二大武器とつくづく思う今日この頃。今回ご紹介する「四四A2」は、年末に寒くて暗い夜道を約束に遅れそうになりながら歩いていた時に見つけたお店。場所はどこの駅からも遠い、恵比寿の人通りも少ない暗い裏道。急いでいたとはいえ、その店構えが出すオーラを、職業柄見逃す訳にもいかないほど素敵だったのです。思わず立寄り、店名刺をいただき、いつか伺いたいと思っていました。

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“四四A2,”まずはこの暗号を解かないと始まりません。“よしあつ”と読みます。こちらの料理長、福島良篤さんの YOSHIATSU。そして、サイン代わりに使われているどう見ても家紋な紋は、よ—く見ると四、四、A、2が組み合わされてるデザイン。店構えとこのサイン、店名だけで、この店がただものでない事を確信!

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白い暖簾をくぐって中に入ると、突き当たりには床の間のように切り取られた掛け軸サイズの棚にアンテイークの秤とその上にどんと盛られた金環と海老芋。伝統をモダン解釈した空間のセンスが今宵の時間を期待させます。

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いざ店内へ。モダンな和空間はゆったりと席が配置されています。今宵はカウンターに陣取り、興味津々、お任せコースを頂きました。

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まずは新ジャガと干し貝柱の汁をガラスの小さな器でいただきます。まだ寒い身体にじんわりと染み渡る出汁の旨味にほっこり。

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今回一番のポイント、ワインではなく、日本酒のペアリングです。日本酒って、なかなか数種類飲む機会ってないし、しかもお料理に合わせて飲める和食店はまだまだ少ないように思います。まず最初に頂いた日本酒が“来福”。なんと1716年、享保元年に茨城の山麓に創業した酒蔵、300年の歴史。しかも自然界の花から清酒酵母を純粋分離した花酵母を使用しています。今回の来福の酵母はたんぽぽ。まずは、アペリテイフとして“あらばしり”で乾杯! そして、同じ来福で中取り、責めと日本酒を搾る三段階の違いをテイステイング。

普段、シャンパーニュばかり飲んでいる日本酒ビギナーの私にとっては、素敵な美味しいお勉強です。“あらばしり”は、最初に搾ったお酒だから少し白濁していて、香り高くフレッシュ! “中取り”は、透き通っていて、バランス感良し。“責め”は、最後の絞りなのでアルコールド数が高く感じます。なーるほど、これが日本酒の味わいを理解する3段階なのだそう。しかも全て違うガラスの酒器で出してくださり、それにも器好きにはたまりません。

その後もお料理にあわせて出て来た日本酒は、

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“開運”&渋い西山釜の黒織部

 

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“飛露喜”&卵の殻が割れてヒヨコが飛び出すというユニークなガラス器

 

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”渡船“&松岡装子の一点物、お茶目な花柄ガラス器

 

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美味しいお料理だけでなく、日本酒の楽しさ&奥深さを器と共に堪能した夜でした。

ごちそうさま!

 

■お問い合わせ
「日本料理 四四A2」
住所:東京都渋谷区恵比寿2-13-10 レンブラント広尾 1F
電話:050-5590-2191(予約専用番号) 03-6277-3150(お問い合わせ専用番号)
営業:11:30〜15:00/18:00〜23:00
定休日:日曜日(不定休)

 

取材・文/渡辺ゆり子

【渡辺ゆり子の〈メイドインジャパン見つけた〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/yuriko-watanabe/

 

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《プロフィール》

渡辺ゆり子

食空間のトータル・コーディネーター。その範囲は、テーブルコーディネートからフラワーアレンジメント、インテリアデザインに及ぶ。フランス開催のアートフローラル国際コンクールで日本人初の優勝。
シュバリエ ド シャンパーニュ 叙勲。

「LEON」にて「オヤジのトキメキダイニング」を2002年より連載、同誌最長の14年目に突入。
2016年10月末に新刊『小さな家を素敵に変えるアイデア』(講談社)が発売。

 

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