グルメ

関西式、腹開きの蒲焼き屋 南平台 瓢六:「メイドインジャパン見つけた」vol.26 渡辺ゆり子

2016.07.29

明日7月30日は土用丑の日。皆様は鰻を召し上がりますか?

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南平台に東京では珍しい関西式、鰻の腹開きの蒲焼き屋「瓢六亭」があります。先日伺った時のことを。

関西式は関東式とは違うと聞いていたものの、実際に食べるのは初めてです。私たちに馴染みの深い関東式は鰻を背開きにし、白焼きにした後に一度蒸し、再度、タレを付けて焼き上げます。ふっくらとした皆様ご存知の食感。関西式は、鰻を腹開きにして、そのまま地焼きをします。なので、ぷりっとした弾力と旨味があって、香ばしい。きっと出身地の食べなれた鰻が慣れ親しんだ味になっていると思います。

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お店に入ると正面におくどさん。そして細長い廊下、、まさしく鰻の寝床です。この廊下を見て鰻屋さんにすることを思いついたのでしょうか(笑)。

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鰻を捕獲する籠が飾られています。この中に餌を入れて川へ仕掛けます。本当に入るのかしらね?鰻テポと言います。

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お部屋は椅子式の個室としっぽり感のある2人部屋、そしていかにも下町にありそうな鰻屋さんの大部屋です。

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席に付くと、びっくり。今日頂く鰻の登場です。お店で生きているのを見せてもらうのは初めて!楽しいおもてなしです。

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うな重のコース。先付け、肝、鰻ざく、鰻巻き、鰻串焼きと鰻骨の唐揚げと続きます。うな重迄食べれるかしら?と心配になる程の鰻三昧です。

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途中で、登場する梅干し!え、え、え?鰻と梅干しと言えば、食べ合わせが良くないと昔から言われています。なので、びっくり。しかも大きな梅干し。

お話を伺うと、医学的にも栄養的にも問題がないそうです。むしろ理にかなった組み合わせとのこと。鰻に含まれるビタミンB1と梅干しのクエン酸は、いずれも疲労回復に効果的な栄養素。夏のスタミナアップと夏バテ予防にぴったり。しかも梅干しの酸味が胃酸の分泌を促し、鰻の脂分の消化を助けるので、消化不良や食後の胃もたれを軽減してくれるのだそう。

梅干しが食欲を増進させて、高価な鰻を食べ過ぎてしまうことへの戒めの為に食べ合わせが悪いなんてことも言われたらしいですよ(笑)。

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お待ちかねのうな重です。関西式は鰻を丸ごと金串で地焼きするのに15分。そして短めの短冊に切り、びっしりとお重に乗せます。メニュー名は“重ねびっしり”です。まさしく!な見た目。関東式は蒸す時に蒸し器に入れやすいように半文に切って竹串をさします。だからお重の上に横長に置かれているのですね。

是非、関西式を食べてみてくださいね。そして関西出身の人にとっては、東京では数少ない希少な関西式鰻屋さんです。関西式と関東式がこんなに違うなんて。本当に日本の食文化って奥が深い!

ごちそうさまでした。

 

瓢六亭(ひょうろくてい)
住所:渋谷区南平台17-13 ヴァンヴェール南平台1階
電話:03-5489-6828
営業時間:平日11:30~15:00(LO 14:00), 17:30~23:00(LO 22:00
     土日祝日   11:30~23:00(LO 22:00) 年中無休

 

取材・文/渡辺ゆり子

【渡辺ゆり子の〈メイドインジャパン見つけた〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/yuriko-watanabe/

 

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《プロフィール》

渡辺ゆり子

食空間のトータル・コーディネーター。その範囲は、テーブルコーディネートからフラワーアレンジメント、インテリアデザインに及ぶ。フランス開催のアートフローラル国際コンクールで日本人初の優勝。
シュバリエ ド シャンパーニュ 叙勲。

「LEON」にて「オヤジのトキメキダイニング」を2002年より連載、同誌最長の14年目に突入。
2016年10月末に新刊『小さな家を素敵に変えるアイデア』(講談社)が発売。

 

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