新しいお茶のかたちを体験できる「櫻井焙茶研究所」所長・櫻井真也さんの日本茶に懸ける思いとは?

2016.08.29

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 お茶が持つ潜在能力を最大限引き出すために

「新しいお茶のかたちと愉しみを創造する」という理念を掲げて開設した「櫻井焙茶研究所」。所長を務めるのは、櫻井真也さん。和食料理店「八雲茶寮」、和菓子店「HIGASHIYA」のマネージャーを歴任し、その傍では茶道の稽古で、お茶の研鑽を積んできました。

数多ある日本茶カフェとは一線を画し、店名に研究所まで冠したのには理由がありました。

「海外に行くとコーヒーや紅茶は新しい文化が形成されていくのがわかりますが、お抹茶じゃない日本茶はまったく変わらないなという思いがありました。これはなんとかしなくてはと。だから私は日々、お茶の可能性をいろいろなかたちで引き出すことを研究しています。その成果をこの場を通じて、より多くの方に体験してほしいんです」

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日本茶の可能性と飲み物としての魅力

櫻井さんは「八雲茶寮」時代、お茶に合わせたコース料理を考案した時に日本茶の可能性を感じたといいます。

「バーテンダーをやっていたこともあるのですが、アルコールといっしょで一手間加えると味が変わる。そこに幅の広がりを感じます。「八雲茶寮」では、煎茶の水出しから出していたのですが、たとえばそこに、しそとかすだちを入れることによってすっきりして、季節感も出せる。コーヒー、紅茶、中国茶よりも、いろんな味を出せるところが面白いですね。」

そして日本茶の面白さを、お鮨を引き合いに。
「お茶は生ものという話をよくするのですが、やはり淹れたてが美味しいんです。お鮨もそうじゃないですか。時間が経てばどんどん劣化していきます。こういうところに、共通する日本らしさを感じますね」

「櫻井焙茶研究所」では、対面式で櫻井さんがお茶を淹れてくれます。日本文化の話に花を咲かせてお茶を味わうのもまた、一興といえるでしょう。

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