グルメ

「いますぐ飲みたい日本ワイン」vol. 50

グレイス甲州菱山畑2015:ワインキュレーター 柳 忠之

2016.11.16

rd500_50

権威あるコンクールでベスト15のひとつに!

世界的に著名なワイン雑誌に英国の「デカンター」があります。ジャンシス・ロビンソンMWやスティーヴン・スパリュアなど、この世界では知らぬ者ない有名ジャーナリストが寄稿する、老舗ワイン雑誌です。

この雑誌が主催するワインコンクールのひとつに、香港で毎年開催される「Decanter Asia Wine Awards」(DAWA)がありますが、今年のコンクールで95点以上の「プラチナメダル」を獲得したうえ、さらにプラチナ賞の中から再試飲して選ばれる「Best in show」に輝く日本ワインが現れました。

それが勝沼・中央葡萄酒の「グレイス・グリ・ド・グリ甲州2015」です。

Best in showは全エントリー2854点のうち、わずか15点にしか与えられないコンクール最高の賞。ブルゴーニュの特級クロ・ド・ヴージョやシャンパーニュのプレステージ・キュヴェがひしめく中で、同等の評価を得たのですから驚きの快挙ですね。さすが、甲州のグレイスです。

高い標高が生み出すピュアな酸味

さて、今回はその「グリ・ド・グリ甲州2015」をご紹介したかったのですが、諸般の事情により、ラインナップ上は格上にあたる「グレイス甲州菱山畑2015」を取り上げることにしました。こちらのワインも、DAWAでシルバーメダルと健闘しています。

グレイスの甲州のラインナップには、特定の土地の個性、つまりテロワールを表現するために造られたアイテムがふたつあります。ひとつは「グレイス甲州鳥居平」で、もうひとつがこの「菱山畑です」。

どちらも地元で山路(やまじ)と呼ばれる、山裾の斜面に位置するブドウ畑ですが、鳥居平が南西向きで日当たりがよく、ふくよかなワインに仕上がるのに対して、菱山は同じように南西向きの斜面ながら、標高が高いために涼しく、酸のしっかりのったワインが出来上がるとされています。

また菱山は礫を含んだ水はけの良い土壌で、昼夜の寒暖差が大きいことから、凝縮したブドウが収穫できるそうです。

さて、それでは実際に味わってみましょう。

色調は透明感のあるレモンイエローで、香りはクリアな柑橘系が中心。グレープフルーツやユズのような、溌剌として爽やかな香りですね。味わいはなるほど、ピュアな酸味が効いています。しかし単に酸味だけ突出しているのではなく、ほどよい果実の凝縮感が調和をとり、ほのかな渋みが後口をキュッと締めてくれます。

タイやヒラメの昆布締め、あるいはホッキ貝やタイラ貝のお刺身に合いそう。もちろん生ガキにもぴったりだと思います。

そうそう、売り切れてなくなってしまう前に、「グリ・ド・グリ甲州2015」もいずれご紹介しますね。

オープン価格/中央葡萄酒 http://www.grace-wine.com/

 

取材・文/柳 忠之

 

【柳忠之の〈いますぐ飲みたい日本ワイン〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/tadayuki-yanagi/

KEY WORD

Area