京都の老舗米屋『八代目儀兵衛』:「お米が主役」vol.07 柏木智帆

2015.12.15

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白米にこだわり続けた老舗米屋が「京だし玄米粥」を発売

玄米は硬くて食べにくい、炊飯しにくい——。

レトルトのお粥は糊のようで食べ応えがない——。

そんな玄米やレトルト粥の負のイメージを刷新する新商品が京都の老舗米屋「八代目儀兵衛」から新たに登場しました。京都・祇園の料理旅館や料亭などに米を卸しているほか、京都・祇園と東京・銀座で同社が扱うお米を土鍋炊きで楽しめる飲食店「米料亭 八代目儀兵衛」を展開しています。おいしい白米にこだわり続け、これまでもお粥に合うブレンド米を販売したり、米料亭の夜のコース料理の一品にお粥を提供したりしていましたが、レトルトのお粥、それも玄米を扱うのは初の試みです。

「日本のお米の消費拡大が私たちの最大のテーマ。白米だけでなく玄米も含めた『日本米』のカテゴリーで考える発想に軸足を移しました」

玄米を扱い始めた理由について、こう説明するのは同社社長の橋本隆志さん。一人当たりのお米の年間消費量が50年前の半分以下に減り、炭水化物抜きダイエットの流行などがお米の消費減にさらに拍車をかけている現代。京だし玄米粥の開発はその打開策でもあります。玄米は美容や健康にいいイメージがある一方で実際に食べる人が少ないのは扱いにくさや食べにくさが理由に違いない。そこで、京風の出汁によって玄米の苦みや臭みを感じさせず、手軽に食べられる形状に仕上げました。

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ライス イズ ヘルシーフード 雑穀・豆・野菜を中心に

「京だし玄米粥」は、全8種類。プレーンの「京だし玄米粥」をはじめ、千切りの生姜や親指大に切った白菜などが入った「生姜と野菜の玄米粥」。薄ピンク色のお粥にひじきや白胡麻が入った「梅とひじきの玄米粥」。もちきびやもちあわなどの雑穀や胡麻のプチプチとした食感が楽しい「雑穀8種の玄米粥」。小豆の風味が詰まった黒紫色の「小豆と黒米の玄米粥」。しめじやえのきの旨みに味噌の香りが豊かな「味噌ときのこの玄米粥」。大豆の自然な甘みと旨みがやさしく体に染み渡る「豆乳と湯葉の玄米粥」。抹茶の色と香りが特徴的な「抹茶と小豆の玄米粥」。味のバリエーションが多く彩りも豊かなラインナップで、日常食はもちろん、ギフトにもおすすめです。

豆乳の玄米粥と抹茶の玄米粥は、「豆乳や抹茶が出汁そのもの」(橋本さん)との考えから出汁が入っていませんが、豆乳のお粥はまるで出汁が入っているような味わい、抹茶のお粥はお茶の旨みが凝縮しています。

いずれのお粥も減塩、無添加で、肉類は不使用。雑穀や豆製品、野菜などが中心で、いずれも和風の優しい味わい。禅宗には「粥有十利(しゅうゆうじり)」という言葉があり、お粥を食べると、肌ツヤや顔色が良くなる、気力が増すなど10の良いことがあると言われています。「お米は太る」のではなく、美と健康の維持に欠かせないヘルシーな日常食なのです。

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おいしさの秘密は品種や製法 常温でも冷やしてもおいしいお粥

一般的なレトルトのお粥は飲むように食べる商品が多いなか、京だし玄米粥には、1粒1粒のお米の形状がしっかりと残っていて米粒の食感も楽しむことができ、食べた満足感がしっかりと得られます。

その秘密は、お米の品種と製法にあります。

使っているお米は、島根県産「きぬむすめ」。橋本さんをはじめとした「五ツ星お米マイスター」5名が試食を繰り返して採用した品種です。

「コシヒカリは劣化しやすく溶けやすい一方で、きぬむすめは米粒の表面がしっかりとしていて、大粒で噛み応えがありました」と橋本さん。

さらに、同社によると、一般的なレトルト粥は調理したお粥を袋詰めしていますが、京だし玄米粥は袋の中にお米と出汁を入れて加熱するためお米が糊化しにくいのだそうです。食べるときは、袋のままで湯煎するか、器に移して電子レンジで加熱しますが、常温のままだと、よりお米や出汁の味が感じられます。熱々のお粥が食べにくい子どもにも常温がおすすめで、橋本さんの5歳と3歳の娘さんも常温で食べているそう。夏の暑い盛りにごはんが重たく感じられるときは「冷やし粥」にしてもおいしく食べられます。今後は白米のお粥も商品化の予定といい、老舗でありながらも常に新たな挑戦を続ける同社。お米を中心とした日本の食文化を継承しようと、さまざまなアプローチでお米の可能性を追求しています。

京都・祇園と東京・銀座の「米料亭 八代目儀兵衛」では、2016年1月7日に七草粥(「プレーン」に七草)、1月15日の小正月には小豆粥(「小豆と黒米の玄米粥」)を、ランチ前に「ふるまい粥」として提供します。

 

■お問い合わせ
メーカー名:八代目儀兵衛
商品名:京だし玄米粥
価格:1個450〜550円(税抜)
全8種類お試しセット 3690円(税抜)新商品発売企画で送料無料
4種類のお試しセットやギフトシリーズも
発売日: 2015年12月15日
電話番号:0120-7-05883
写真提供:八代目儀兵衛
http://www.okomeya.net/

 

取材・文/柏木智帆

 

【柏木智帆の〈お米が主役〉】一覧記事はこちら
http://www.premium-j.jp/chiho-kashiwagi/

 

 《プロフィール》

柏木智帆

フリーランスライター。元神奈川新聞記者。お米とお米文化の普及拡大を目指して取材活動をする中、生産の現場に立つために8年勤めた新聞社を退職。2年にわたって千葉県で無農薬米をつくりながらおむすびのケータリング屋を運営。2014年秋からは消費や販売に重点を置くため都内に拠点を移して「お米を中心とした日本の食文化の再興」と「お米の消費アップ」をライフワークに活動。神奈川新聞契約ライター。「日常茶飯」をテーマにお米とお茶のお取り寄せサイト「和むすび」(http://www.wa-musubi.jp)を運営

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