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顔の見える100%国産漆の器

2015.11.04

漆職人としての最高の相性を感じた国産漆

たったひとり山へ分け入り、立ち並ぶ漆の木を1本1本まわって漆を掻く。「漆掻き」として、6月から10月頃までは山で過ごすという猪狩史幸さんは、そのオフシーズンに「漆職人」として自ら掻いた国産漆を使った漆器を制作しています。

猪狩さんが漆掻きとして生きる道を選んだ場所は、漆の一大産地として知られる岩手県二戸市地域。石川県で漆塗りの勉強をしていた頃は中国産の漆を使うのが通例でしたが、ここで国産の漆に出会い、自分との相性のよさを実感したのだといいます。


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いまでは1%ほどしかない貴重な存在

実は猪狩さんのように国産漆で作る漆器自体、いまでは全体の1%ほどしかないといわれるほど貴重な存在です。その他ほとんどの漆器に使われているのは、中国産の漆。猪狩さんによれば、どちらが良い悪いではなく、その漆と職人との相性にも関わってくるものなのだとか。

中国産の漆は国産の5分の1ほどの値段で手に入るだけではなく、野性みのある国産漆より扱いやすいという意見もあるそう。ただ、どんな場所でどんな人が掻いた漆なのか、顔が見えない原料になってしまっているのも確かです。

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純粋な漆だけで塗られた美しい色合い

雨露も入らないよう細心の注意を払いながら、1日に100本近い木々から丁寧に漆を掻いてまわる猪狩さん。その漆は他の漆職人にも卸されていますが、唯一無二の独特なツヤや透け感に魅せられるリピーターも少なくないそうです。

また漆器というと赤や黒の器が頭に浮かびますが、その色は顔料によるものです。猪狩さんの器は見ての通り、純粋な漆のみの色。いわく、「自分で掻いた漆を5回塗り重ねただけ」の仕上げです。漆そのもので勝負する究極のシンプル。凛としたその佇まいには、一生ものの風格があります。

 

 

■ホームページ 
http://urushikaki.net/

■問い合わせ先
漆掻き 猪狩
電話 0195-33-3161
E-mail igari@urushikaki.net

 

 

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