日本の職人技術×コネクテッド・ウォッチの最新型「VELDT LUXTURE」

2017.04.27

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先月、スイスのバーゼルで開催された世界最大の腕時計見本市「バーゼルワールド2017」で話題を集めた「VELDT」。2012年に設立した、IoT製品・サービスを開発・販売する株式会社ヴェルトが、最初の製品としてコネクテッド・ウォッチ「VELDT SERENDIPITY(ヴェルト セレンディピティ)」を発表してから、その進化は目覚ましいものがあります。

今回のバーゼルで発表されたのは、新製品の「VELDT LUXTURE(ヴェルト ラクスチュア)」と、FeliCa*モジュールを内蔵したウォッチベルト・リストバンド型製品「VELDT TOUCHWEAR(ヴェルト タッチウェア)」です。

「これまでのコネクテッドウォッチは画面だけや、最近は針だけで表現するものが多いのですが、『VELDT』は、アナログの文字盤の上にいかに情報を載せていくかを考えて、色で情報を表現しています」(VELDT代表取締役CEO 野々上仁さん)

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「現代人は便利すぎることの副作用としてライフリズムが乱れがちになっています。ネット化が進んだことによる情報のオーバーフローによって意思決定が鈍くなってくるのではないかと。私たちは、現代人のストレスそのものをうまくマネージしていくようなビジョン『ライフ:テック リバランス』を掲げています。『セルフケアやコンディショニングができるリズムをつくること』『外部から来る大量の情報を軽減し余裕ある時間をつくること』の2点を核に、心身のバランスが取れたライフスタイルを提案していきます」(野々上さん)

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「元々はテクノジーは人のために作られたものですが、段々人の生活を振り回すような存在になっているような気がして、その振り子をもう1回違う方向に戻すというのが私たちのミッションであると思っています。具体的なアプローチとしては、“インフォケア”は外の情報そのものを取捨選択して自分の時間を作り出すこと。そして、“セルフケア”はいかに自分のペースを作るかということ。利便性そのものが悪いというわけではなくて、情報の渦に巻き込むような利便性ではなく、自分の時間をうまく作れるようなそういう利便性を提供するというコンセプトでやっています」(野々上さん)

それが形になったのが、「VELDT LUXTURE」であり、「VELDT TOUCHWEAR」です。

 

“光ある未来”をテーマにした「VELDT LUXTURE」

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「VELDT LUXTURE」 という名前は、「LUX(光)」と「FUTURE(未来)」をかけ合わせたもので、テーマは「光ある未来」です。不規則になりがちな生活リズムを自然な光を取り入れることでリセットし、大事な情報だけを“美しい光”で通知し、不要な情報量を軽減することを可能にしました。具体的には、自分で色を設定できるので、大事な人からの通知が見たらすぐわかる、次の予定を光で知らせる、時間ごとに色で天気を表示するなど、ベゼル下に隠されたLEDの間接照明がスマートフォンと連動して、知るべき情報を光で美しく表示します。

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また、特筆すべきは、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センターとの共同開発による精緻な睡眠判定アルゴリズム「VENASS(ヴェナス/VELDT & NCNP ALGORITHM for SLEEP STATEESTIMATION)」を搭載していることです。時計をつけることで、1日のどの時間帯に光を浴び、活動し、睡眠したか、センサーで精緻なデータを取得することにより、快適に過ごせる生活リズムを可視化するグラフアプリを提供する予定です。“光”をここでも味方につけているわけです。

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さらに、女性に嬉しい紫外線対策のUVインデックスのアラート機能も備えていて、紫外線が強い時は対策が取れるような仕様になっています。女性ユーザーからのデザイン面の要望に応えて、38ミリという男性でも女性でも一番使いやすい設計になっています。

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腕時計としての形状と情報表現の美しい調和をテーマとしてデザインは、文字盤に光で情報を通知するLED“VIVID LOOP”には間接照明を採用。外周からの柔らかい光で情報の視認性を確保できるように、文字盤の中心が盛り上がった“ボンベ・ダイアル”が採用されています。小さく薄くなった外形には“VELDTBEAK”と呼ぶ、12時と6時方向の突起から流れるようなシルエットを取り入れ、裏面にもカラーガラスを採用、アナログの良さを持ちながら、洗練されたスタイルを追求しています。

 

余裕のある「時間の創出」を可能にする「VELDT TOUCHWEAR」

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「VELDT LUXTURE」 より前に発売されるのが、こちらも今回発表された「VELDT TOUCHWEAR」です。充電不要で、いつでも電子マネー決済等の機能が利用できるFeliCaモジュールを内蔵したウォッチベルト・リストバンド型製品で、優れた防水性を備えています。新モデル「STONE ROSE TOUCHWEAR」と「STONE MIRROR TOUCHWEAR」は、ヴェルト社が掲げるビジョン「ライフ : テック リバランス」の中で、利便性を高めることで、余裕ある時間の創出をサポートする製品として位置付けられています。

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世界的にも珍しく、ラバーベルトの表面に天然石を採用しています。特殊な加工をほどこし、違和感なく装着することができます。

 

日本の職人技術が光るウォッチ

「職人の手がかかった製品でありながら、中には最新のテクノロジーを搭載している、これまでのデジタルガジェッドにはない重力感を表現できたと思います。裏にガラスを使うことで電波の障害を無くすなど、職人の方たちが今までの時計作りで培ってきた技術をふんだんに入れることによって、デザインや質感の課題をクリアした全く新しい商品になっています」とプロダクトデザインを担当した、株式会社エムテドの田子學さん。

磨きや仕上げ、組み立ての技術は、群馬県の職人の手によるもの。以前にスティーブ・ジョブズが、iPodの磨きは日本の職人にしか依頼しないとして、選ばれていた凄腕の職人だそう。野々上さんのシリコンバレーにいたキャリアから、

「シリコンバレーはエンジニアはいるけど職人はいないので均質的なものしかできない、一方、スイスではクラフトマンシップはあるけどエンジニアやプログラマーはいない。日本は職人も残っていれば、電気関係のテクノロジーも発達しているというリソースが豊富な稀有な国だと思います。ただ、それぞれ縦割りの専門性の中にいるので、私たちが横串で領域を跨いでものづくりをすることが大事だと思っていて、日本でやる意義だと思っています」(野々上さん)

スイスの時計関係者からも好評で、バーゼルでも異端児だったという野々上さん。ヴェルト社の「ライフ:テック リバランス」のビジョンと、テクノロジーを理解した上での「ものづくり」が詰まった商品、発売が待ち遠しいですね。

 

◇「VELDT LUXTURE」
発売日:2017年12月以降発売予定
価格:未定(エントリーモデルが5万円前後、ハイエンドモデルは20万円超を予定)

◇「VELDT SERENDIPITY – VELDT TOUCHWEARバージョン」
STONE ROSE TOUCHWEAR
STONE MIRROR TOUCHWEAR
発売日:2017年6月発売予定
価格:168,000円(税抜) 予定 (スマートウォッチおよびベルト込み)
*FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。
*MIP機能 (Most Important Person):あらかじめ登録した人からの連絡のみ表示する機能

■お問い合わせ
株式会社ヴェルト
電話: 050-5824-3760
http://veldt.jp/

 

取材・文/小槌裕子